功名が辻第六話

NHK大河ドラマ功名が辻」。司馬遼太郎原作。大石静脚本。仲間由紀恵上川隆也主演。第六話「山内家旗揚げ」。
足利義昭三谷幸喜)が将軍家再興を期して岐阜の織田信長舘ひろし)の許に身を寄せた。脇に従うのは細川藤孝近藤正臣)と明智光秀坂東三津五郎)。他方、山内一豊上川隆也)の家には祖父江新右衛門(前田吟)が妻ふね(熊谷真実)以下一家を呼び寄せたが、長男の祖父江新一郎(浜田学)は早速、織田信長上洛に際し初陣を飾ることになった。いよいよ歴史物語が盛り上がり始めたわけだが、このドラマの見所は主に山内家の家政を守る千代(仲間由紀恵)の奮闘にある。千代と五藤吉兵衛(武田鉄矢)との会話が「ごくせんヤンクミ」vs.「金八先生」の風情を漂わせて傑作であるのは前回と同じだが、今宵の場合、城下の質屋と渡り合う千代の口調が特に本領発揮と云えた。木下藤吉郎秀吉(柄本明)と寧(浅野ゆう子)のコンビも絶好調だった。
演出を手がけた加藤拓は、一九九九年十月二日放送の森田剛主演NHKドラマ館「疾風のように(ハヤテのように)」の演出により平成十一年度文化庁芸術祭ドラマ部門放送個人賞を受賞した監督。