神はサイコロを振らない第六話

日本テレビ水曜ドラマ「神はサイコロを振らない」。大石英司原作。水橋文美江脚本。櫨山裕子&内山雅博プロデュース。仲西匡&吉川慶音楽。主題歌=Ryohei feat.VERBAL(m-flo)「onelove」。オフィスクレッシェンド制作協力。小林聡美ともさかりえ主演。南雲聖一演出。第六話。
東洋航空402便から生還した甲斐航星(中村友也)は再び後藤瑠璃子(成海璃子)と交流。両名の会話によると、甲斐航星は思いのほか行動的でもあるようで、学生時代の友人たちにも会いに行ったらしい。もっとも彼自身は今なお十年前の年齢と容姿のまま、大学四年生のまま変わっていないが、対する友人たちは十年近く前に大学を卒業して就職し、毎日の社会人生活に疲れたような姿に化しているとも想像される。凄い話だ。この再会の話を彼は淡々と語るのみだが、対する友人たちは、十年もの過去の記憶の、現在への出現に直面して、どう反応してよいか大いに困ったことだろう。劇中に描かれることがなかったとはいえ、そこにも確かに、微妙な空気の流れるドラマが発生していたに相違ない。