カクレカラクリ

TBS系。コカ・コーラ120周年記念スペシャルドラマ夏の冒険ミステリー「カクレカラクリ」。
原作:森博嗣カクレカラクリ」(メディアファクトリー)。脚本:宗村章太&二階健オフィスクレッシェンド)。からくり人形協力:日本からくり研究会(東野進&細井清司)。プロデューサー:小林美穂オフィスクレッシェンド)。演出:二階健オフィスクレッシェンド)。制作:オフィスクレッシェンド&TBS。
空気の密度の高さを妙に感じさせる映像。まるでオフィスクレッシェンド作品の如し…と思っていたら、やはりオフィスクレッシェンド制作のドラマだった。しかも演出ばかりかプロデュースも脚本も。なるほど出演者の人選が少々大胆に感じられるのも全てそのゆえだったろうか。特に加藤成亮平岡祐太を組み合わせたのが面白かった。演技の巧拙の問題はあるにしても相性のよい二人組に思えた。直角に直線的に動きそうな感じの加藤成亮と、クネクネ曲がりながら揺れながら動いている感じの平岡祐太。両名とも男前なのに正反対のような対照的な印象があって、名コンビになりそうな気がした。
栗本洋輔(平岡祐太)が阿部朋成(加藤成亮)を「阿部ちゃん」と呼べば、阿部ちゃんはそんな呼び方をされるような親しい関係になった覚えはないと返した。非道い。そして阿部ちゃんは栗本を「熊本」呼ばわり。挙句の果てにはそれを略して「クマ」呼ばわり。でも風見温泉を発った列車の中、「なあ、俺の名前も憶えてくれよ!」と嘆いた栗本に阿部ちゃんは「親友はニックネームで呼ぶもんだろ?」と返した。嬉しそうだった栗本。もともとは栗本は片想いの女子が阿部に親しくしているのを見て阿部に急接近を試みたわけだったが、何時しか阿部を好きになっていたのだ。不思議な男子だが、平岡祐太が演じれば何故か納得。
栗本の意外に熱い側面を見て花山果梨(栗山千明)が少しだけ好意を持ち始めた瞬間の描き方も面白かった。でも果梨は好意を直ぐには表現せずに栗本を少しだけ焦らしていた。そこがまた面白かった。
[主要な登場人物&出演者]●阿部朋成(加藤成亮[NEWS])●栗本洋輔(平岡祐太)●花山玲奈(星井七瀬)・風見太一(落合扶樹)▲松川(デビット伊東)・吉村(モロ師岡)・蕎麦屋ぺんばあとん主ペン婆ちゃん(草村礼子)・磯貝機九郎(SUGIZO)▲温泉旅館風車荘仲居(くわばたりえクワバタオハラ])・陽子(英玲奈)●花山果梨(栗山千明)●磯貝春雄(杉本哲太)●風見千都(鰐淵晴子)●花山源次郎(泉谷しげる)。

カクレカラクリ?An Automaton in Long Sleep