ハケンの品格第二話

日本テレビ系。水曜ドラマ「ハケンの品格」。第一話。
脚本:中園ミホ。音楽:菅野祐悟。主題歌:中島美嘉「見えない星」(作詞作曲:長瀬弘樹&編曲:羽毛田丈史ソニー・ミュージック アソシエイテッドレコーズ)。プロデューサー:櫨山裕子&内山雅博。演出:南雲聖一。制作協力:オフィスクレッシェンド
大前春子(篠原涼子)が「ホチキス対決」にわざと負けた理由として述べた言については違和感を抱いた者も少なくなかったろうと想像する。正社員を傷付けるのは派遣社員の仕事ではないという尤もな理由を述べてはいたが、実際には既に正社員に対して散々失礼なことばかり繰り返していたではないか?と。しかし納得ゆかない理由ではない。大前春子が「正社員」に対して喧嘩腰であるのは当の正社員が派遣社員に対して不当な隷属を求めることへの抗議の行動と見るべきだからだ。思うに、大前春子の言動を占めているのは、先週も書いた通り、勤務時間に仕事にどのように取り組まなければならないかという問題、云わば勤務の倫理の問題であって、それに関しては正社員か否かの別はないはずだ。大前春子が里中賢介(小泉孝太郎)の命令には従っても東海林武(大泉洋)の命令には従おうとしないのも、組織の一員の行動としては本来は正しい。未熟な組織ではウヤムヤにされるかもしれないが、フォーマルな組織では指揮の系統を守るのが基本だ。派遣社員を私用に使役してよいのか?ということも含めて、大前春子の言動は基本的に職場内の秩序の生成や維持ということに関係していると云えるだろう。
登場人物(出演者):スーパー派遣社員=大前春子(篠原涼子)。派遣社員=森美雪23歳(加藤あい)/食品会社S&F営業部マーケティング課主任=里中賢介30歳(小泉孝太郎)/S&F営業部販売二課主任=東海林武32歳(大泉洋)。S&F営業部マーケティング課(新入社員)=浅野務23歳(勝地涼)/S&F営業部販売二課=黒岩匡子30歳(板谷由夏)/人材派遣会社「ハケンライフ」マネージャー=一ツ木慎也30歳(安田顕)/タブラオ「カンタンテ」フラメンコギタリスト=天谷リュート20歳(城田優D-BOYS])/近耕作30歳(上地雄輔)島田香(入山法子)竹井瞳(清水由紀)。ナレーション(田口トモロヲ)。S&F営業部マーケティング課嘱託社員=小笠原繁62歳(小松政夫)。タブラオ「カンタンテ」ママ=天谷眉子58歳(白川由美)。S&F営業部長=霧島敏郎60歳(松方弘樹)。