警部補矢部謙三第二話

テレビ朝日系。金曜ナイトドラマ警部補 矢部謙三」。第二話。
ロシアから細菌兵器「皇帝の鼻血」を密輸入しようとしている暴力団の「台風一過」ならぬ「ムロ風一家」へ、果敢にも潜入捜査を実行した警視庁公安部の刑事、警部補、矢部刑事(生瀬勝久)。不審人物として疑われて何度も殺されそうになりながらも言葉巧みに切り抜けたのに、実は既に正体を知られていて利用されていただけで、捜査に有益な情報を得ることもないまま、逆に捜査を混乱させただけで終わった。それでも事件が無事解決したのは、庶務係の桂美晴(貫地谷しほり)と桜木健一郎(鈴木浩介)による推理と捜索の結果であるとさえ云えず、むしろ単なる幸運のおかげとしか云いようがない。なるほど、考えてみれば、「トリック」物語集において解明された難事件の数々も、山田奈緒子仲間由紀恵)&上田次郎阿部寛)の側から見れば無茶な冒険と大胆な推理の結果として見えてくるが、矢部刑事の側から見れば幸運の連続でしかないのか。
ロシア民謡がドラマを大いにドラマティクに盛り上げた。