公式記録映画日本万国博覧会DVD開催準備編＆施設・運営編

十五日間もの連続出勤の日々のあとの、昨日と今日の二日間が久し振りの休日だったのだが、二日間とも大半を寝て過ごしてしまった。先の二週間は時間の制約の下に凄まじい緊張感の中で仕事をしていたので生活のリズムが乱れることもなかったが、実際には疲労と睡眠不足が限界にまで達していたのかもしれない。その所為で休養だけのための休日になった。
とはいえ休日を活用した成果がなかったわけではない。三月下旬の発売と同時に入手しておきながら観照する時間を得られていなかったDVD「公式記録映画 日本万国博《40周年記念》 開催準備編/施設・運営編」をようやく観照できたのだ。
日本万国博覧会の開催年の翌年、一九七一年に劇場公開された「公式長編記録映画 日本万国博」において岡本太郎は太陽の塔の建設現場と開会式の二場面にしか登場しないし、丹下健三に至っては開会式の一場面にしか登場しないと思うが、この「開催準備編」の公式記録映画ではそれらに加えて万国博覧会テーマ館の概要について記者発表する会見場にもともに登場するし、丹下健三は他の記者会見の場面にも登場する。「日本のル・コルビュジエ」とも形容されるモダニズム建築の巨匠=丹下健三こそがあの「未来建築」「未来都市」構想の立役者だったことを再認識できるのだ。
また、日本万国博覧会における警備体制の素晴らしさは伝説化していて、その成立事情と成果と後世への影響についてはNHK「プロジェクトX」でも取り上げられたが、公式記録映画「施設・運営編」では日本警備保障（セコム）や総合警備保障（ALSOK）等の民間企業により構成された警備隊の日常の業務の様子を、博覧会の賑やかに華やかな光景の中で具象的に観察することができる。