仮面ライダーオーズ第二十五話

東映仮面ライダーオーズ/OOO」。
第二十五話「ボクサーと左手と鳥ヤミー」。
鳥の系統のグリードであるアンク(三浦涼介)が鳥のグリードとしての己の生命の核である赤のコアメダル三枚を火野映司(渡部秀)に渡したとき、背景の川面にいた白い水鳥の群が一斉に飛び立った。何かが起こりそうであると感じさせた画だった。
そして尋常ではない事態が生じた。なにしろそれは赤のコアメダルを用いて赤い鳥の姿をした仮面ライダーオーズと、青い鳥のヤミーとの闘いであり、換言すればオーズ=火野映司とアンクとの闘いでさえある(と見えた)からだ。
そのようなわけで今回は、昆虫の系統のグリードであるウヴァ(山田悠介)と猫の系統のグリードであるカザリ(橋本汰斗)には出る幕なし。
後藤慎太郎(君嶋麻耶)には今回、極めて多くの見せ場があった。多国籍料理店クスクシエ店長の白石知世子(甲斐まり恵)の買い物に同行して大量の荷物を全て引き受けて運び、スペイン料理の特集に際しては黒い牛のヌイグルミを着て闘牛の牛の扮装をしただけではない。仮面ライダーバースの戦闘に際しては、時間と場所を問わず必ずや伊達明(岩永洋昭)から大至急の電話連絡を受け、後藤慎太郎もまた連絡を受けるや時間と場所を問わず必ずや現場に駆け付け、戦闘の現場においても伊達明からは今や相棒として頼りにされ、後藤慎太郎もその信頼に確りと応えて見事な共闘の関係を築き上げている様子だった。
そして何よりも後藤慎太郎は(1)グリードの系統とヤミーの属性との間の対応関係について正確に理解し解説してみせた上、(2)アンクがヤミーの発生について火野映司に通知しなかったことや鳥のヤミーに対して火野映司に鳥のコアメダルしか渡さなかったこと等、普段とは違った行動を取ったことの意味をも全て推理してみせたのだ。