新番組-カラマーゾフの兄弟

今宵からの新番組。深夜ドラマ「カラマーゾフの兄弟」。第一話。
格好よい作品であるかのように見せかけたいという意気込みだけは伝わってきたが、成功しているかどうか。制作者中には、今まで手掛けてきた数多くのテレヴィドラマ作品内に、日本のスポーツ選手や政治家、さらには原子力爆弾の被爆地をも侮辱し嘲笑する要素を仕込んで、大いに顰蹙を買ってきた人の名が見える。そのことを踏まえるなら甚だ警戒を要する番組になるのかもしれない。
取り敢えず見た限り、カラマーゾフ家としての黒澤家の三男、涼を演じる林遣都の、やや世俗に背を向けたような、繊細で高貴な風格を醸し出している点が見所。黒澤家の使用人、末松進(松下洸平)の忠実な勤労の様子も、当主の暴力性との対比において強烈な印象を与える。当主の黒澤文蔵(吉田鋼太郎)は恐ろしく狂暴だった。