旅行記二/BUNKAMURAシャヴァンヌ展/出張仕事

旅行記二。
主張の仕事の日。朝十時半頃にホテルから外出。銀座線で浅草駅から渋谷駅へ移動。渋谷でも所々に雪が残っていて、一箇所、雪に群がった鳩が雪を食べているかと見える光景もあった。仕事は午後二時半からの開始であるから、それまでの間は美術鑑賞して過ごすべく、十一時二十分頃には東急BUNKAMURAザ・ミュージアムに到着した。
BUNKAMURA25周年記念「シャヴァンヌ展」を観照。展覧会の正式な名称は「水辺のアルカディア-ピュヴィス・ド・シャヴァンヌの神話世界-」。淡く優美な彩色で描かれていながら古代の浮彫のように堂々としていて、古典に依りながら清新なモダンであり、明治期の画家たちを魅了したのも頷けた。ポスター等にも使用された傑作であるリヨン美術館階段の壁画装飾《諸芸術とミューズたちの集う聖なる森》縮小作品(シカゴ美術館蔵)をはじめ、パンテオン壁画装飾《聖ジュヌヴィエーヴの幼少期》縮小作品(島根県立美術館蔵)、アミアン美術館階段の壁面装飾《プロ・パトリア・ルドゥス(祖国のための競技)》縮小作品(個人蔵)、《美し国》(イェール大学附属美術館蔵)、リヨン美術館階段の壁画装飾《古代の光景》縮小作品(カーネギー美術館蔵)、パリ市庁舎十二宮の間装飾《夏》習作(プティ・パレ美術館蔵)、同《慈愛》習作(岐阜県美術館蔵)等、何れにも魅了された。ロンシャン宮(マルセイユ美術館)の壁画《ギリシアの植民地、マッシリア》の完成作がどのような感じになっているのかを知らないが、油彩の習作ではその優美で陽気な色彩、特に少年のヌードの感じが、古代ギリシアクレタ島のミノア文明(エーゲ文明)の時代の壁画を連想させた。
会場内の売店にあったシャヴァンヌのカタログ・レゾネを買おうかどうしようか思案した末に今回は購入せず、展覧会図録と絵葉書等を購入。昼一時半頃に会場を出て、ロビーラウンジの和風カレーで昼食。会議の会場へ向かっていたところ、途上で合流してきた人あり、見れば本日の会議を御一緒する偉い先生だった。会話しながら会場へ着いて、予定よりも少し早く二時二十分頃から会議を開始。予定よりも少し早く夕方五時半頃には終了。再び偉い先生と会話しながら渋谷駅の方角へ向かい、駅の手前で別れたあと、銀座線で浅草へ戻った。
雷門をくぐり、仲見世を少し歩いたあと、馬場通へ出て、途上に見かけた蕎麦店に入り、柳川鍋と蕎麦で夕食。ホテルへ帰着したあと凄まじく眠くなり、起きたのは深夜一時十分頃。不図テレヴィを点ければ、「モウソリスト」という番組を放送していて、高田翔が金髪にしていた。そのあと、オードリー若林正恭率いる「非リア充芸人」四人が「リア充体験」をする番組が放映されているが、洒落たジャケットを試着した山里亮太の普段と違う印象を表するとき、若林正恭の口から普通に「青山繁晴」という名が出てきたのには少し驚いた。