旅行記三/浅草寺大絵馬寺宝展/東京国立近代美術館/会議出席

旅行記三。
三連休の三日目だが、午後には出張の仕事がある日。しかし昼までは自由。ゆえに朝十時頃にホテルから出たあと、先ずは浅草寺へ行き、雷門をくぐり、仲見世を歩いて五重塔院へ。今月十四日から五月七日まで開催されている「大絵馬寺宝展と庭園拝観」のため。五重塔の脇にある絵馬堂に並べられた大絵馬は何れも大きく堂々としている。伝法院の優雅な庭園は小堀遠州による作庭。庭園を出たとき十一時二十分頃。常盤堂雷おこし本舗の雷5656茶屋で早めの昼食。デザートに付いていた雷おこしが美味だった。
仲見世の左側を歩いて境内を出て、都営地下鉄の浅草駅から日本橋駅を経て竹橋駅へ。東京国立近代美術館で所蔵作品展を観照。
四階の入口の奥に設けられた「眺めのよい部屋」等を眺めていると、往年の、四階の展示室の脇にあった休憩室が思い出されて、自ずから当時の、所狭しと名品を羅列した展示室の光景までも思い出されてくる。それから一転して現在、名品を見せるよりは歴史を見せるようになっているのは、価値や意味の根源としての歴史を探るという姿勢の表れであると思われ、大いに首肯できるが、反面、二三十年前に比して近代の「巨匠」と「名品」が忘れられつつあるという事態の反映でもあるのかもしれない。価値の形成における国家の役割に執拗なまでに着目しているのも、国立近代美術館の姿勢として正しい。
昼一時四十分頃に慌てて美術館を出て、竹橋駅から日本橋駅を経て渋谷駅へ移動。これは迂闊な選択だった。九段下で乗り換えれば目的地に早く着いたはずだが、慌てていたので反対の方角へ向かい、遠回りをしてしまった。ともかくも、昼二時半から会議に出席。五時半頃に会議場を出て、関係者一同で日本橋へ移動。二つ目の会議を終えて散会したのは夜七時頃だったろうか。浅草駅で降車して地上へ上がったのは七時半だった。ホテルへ帰ってから繁華街へ出て、夕食後、浅草寺へ参拝。九時頃にホテルへ帰った。