きょうは会社休みます第八話

水曜ドラマ「きょうは会社休みます。」第八話。
先週の第七話の最後、青石花笑(綾瀬はるか)と田之倉悠斗(福士蒼汰)が仲良く一緒に歩いているところを大城壮(田口淳之介)は目撃した。「マモル」の正体が田之倉悠斗であることを、彼は知った。
大城壮に知られた秘密は必ずや会社中の皆に知られるに至るという前例から、青石花笑は九歳も年下の大学生アルバイトとの交際を会社中の皆に冷やかされるようになるに相違ないと予想して恐れ、恐ろしい妄想をして苦しんでいたが、実際には意外にも、大城壮は事実を誰にも明かさなかった。本当に云ってはならないことは誰にも云わないということを、彼は心得ていたらしい。そして青石花笑の同期入社である彼は、予て青石花笑に対しても誰に対しても常に応援団であろうとしてきたが、今や完全に青石花笑の恋と職業と人生への応援団になった。
大城壮は何故こんなにも良い人であるのだろうか。
そして青石花笑は田之倉悠斗と京都から来たその母(鈴木杏樹)との会談の場に同席した。場所は武士沢吉洋(田口浩正)の料理店「紅岩」。田之倉悠斗の母は料理研究家。青石花笑と武士沢吉洋が揃って緊張していたのが面白かった。青石花笑は田之倉悠斗と自身との交際のことを話し合う場かと思い込んでいたが、田之倉家の二人はあくまでも田之倉悠斗の進路のことを話し合う場であるつもりだった。田之倉悠斗は、大学院へ進学して経営学研究室に学び、修了後には米国の大学へ留学して経営学修士を取得したいと考えていることを明かした。
田之倉家の母は田之倉悠斗に、帝江物産が入社を勧めてくれているのを有難く受け入れるべきではないかと諭したが、他方、青石花笑は田之倉悠斗との結婚の時期が遠のいたのを感じ、焦った挙句、己が田之倉悠斗を養ってゆく意であることを表明し、田之倉家の二人を驚かせた。田之倉家の母は青石花笑を歓迎していないわけではない様子だったが、他方、田之倉悠斗は、青石花笑がどんなに結婚を願望していたかをこれによって知るに至った。どうやら彼は進学を断念して青石花笑と結婚することを決意したらしいと見受けるが、詳細とその結果は次週にも明かされることだろう。
今回は他にも、朝尾侑(玉木宏)が大川瞳(仲里依紗)からの求愛を強く拒絶しながら、青石花笑との結婚を本気で願うようになったり、そうして恋の終わりをあらためて痛感して落ち込んだ大川瞳が、相変わらず粘り強く語りかけてくる加々見龍生(千葉雄大)をまた少し受け容れようとしたり等、注目に値する展開が色々あったが、最も印象深かったのは、やはり大城壮の不屈の明るさだったろう。