SFおばあちゃんの正体/泣いて怯えるジバニャン/カンチの両親

ニコニコ動画の「テレビ東京あにてれちゃんねる」(http://ch.nicovideo.jp/ch7)内の「妖怪ウォッチ」チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/youkai-watch)で最新の第五十七話の配信あり。
SFおばあちゃんの語る浦島太郎の物語は、カメニャンに扮したジバニャンがロボニャンみたいに変形して潜水艇になったかと思えば竜宮城は海底都市で、ケータ浦島太郎はその「竜宮計画」を発案し開発して推進した「ウラシマ博士」その人であると判明したり、普段通りの「SF展開」。しかもケータの見るところ、普段よりも展開が雑だったが、意外にも、結末は浦島太郎の物語に近かった。最も意外だったのは、SFおばあちゃんの亡き夫は宇宙飛行士で、SFおばあちゃんの「かぐや姫」や「桃太郎」や「鶴の恩返し」の話はその人が愛した物語だったという真相。カメニャンを虐めていた三人組の一人が、第五十六話に登場して浦島太郎を羨ましがっていた「妖怪うらやましろう」だったのも面白い。
妖怪ボー坊。顔は埴輪、体はソーセージ。確かにウィンナーでもなければフランクフルトでもない。ボー坊の怒りに任せた暴走に怯えるジバニャンとケータとウィスパーの様子が良かった。ウィスパーは脚もないのに正座して反省。ジバニャンは涙を流して怯えていながら、恐れを知らない大胆な反撃にも打って出た。
妖怪大後悔船長の攻撃に耐えるため妖怪じがじいさんに憑いてもらったケータが、後悔の念を自画自賛で抑え付けていたとき、「天晴」の扇子を高く掲げて盛り上げていたジバニャンとウィスパー。じがじいさんが実は嘘を云えない正直者で、知らないことについては何も云えるはずがないことは第三十三話で明かされていた。カンチからケータへの余りにもマニアックな贈り物については、ケータ自身がその真価を全く知らなかった以上、じがじいさんがその素晴らしさを何も自慢し得なかったのは当然の帰結。印度の山奥の職人が制作した希少な仮面こそが映画「スペースウォーズ」の登場人物「ミスターエポックマン」の造形の原型であることを、カンチの父は知っていたのかもしれないが、果たしてカンチは知っていたのだろうか。フミカはテレヴィで見て知っていたらしく、落ち込んでいたケータに教示して大後悔船長を敗退させた。ケータとクマのためにこんなにも希少な品物を贈ってしまうところに、カンチの友に対するカンチの両親の感謝の深さが良く表れている。これは第四十五話「妖怪砂夫」に繋がっている。