仮面ライダードライブ第二十五話

平成仮面ライダー第十六作「仮面ライダードライブ」。
第二十五話「新たなる闘いはなぜ始まったのか」。
特状課巡査の泊進ノ介(竹内涼真)は、かつて刑事として一緒に活動していた早瀬明(滝口幸弘)や、警視庁捜査一課の警部補、追田現八郎(井俣太良)、特状課客員の西城究(浜野謙太)等の見ている前で、ドライブに変身した。今まではドライブの正体を人々に知られないようにするために、少なくとも変身前の姿を知る人の前では変身しないように努めてきたはずだが、今回ばかりは、入院中の早瀬明を狙って病院を襲撃してきた凶悪犯ロイミュードを速やかに倒すため、早瀬明等の眼前であることをも顧みず変身せざるを得なかった。
しかし同時に、泊進ノ介にはドライブの正体が己であることを周囲には明かしたいとの願望も生じていた。捜査一課の新課長に就任した仁良光秀(飯田基祐)が特状課を弾圧し始めている中、特状課の必要性を主張するためには、数々の事件を真に解決してきたのが(捜査一課ではなくて実は)ドライブであること、しかるにドライブの活動を支援してきたのが特状課であり、ドライブ自身も特状課の一員であることを明らかにする必要があるからだった。「秘密主義」のベルトさん(声:クリス・ペプラー)は暴露を断固禁じていたが、泊進ノ介は既に限界を感じていた。
結局、早瀬明も追田現八郎も西城究もドライブの正体を知るに至った。変身の現場には不在だった特状課長の本願寺純(片岡鶴太郎)までもが既に知っていた。それどころか、ベルトさんによれば、この本願寺純こそはベルトさんの最大の支援者であり、ドライブが警察組織内で円滑に活動できるようにするため特状課の設置を仕掛けた張本人だった。極めて意外にも(とはいえ視聴者の誰もが期待していたように)彼は全てを把握した上で敢えて何も知らないかのように演じ、見守っていたのだ。
とんでもなく無能であるかのように見えて、時々とんでもなく鋭く有能な側面を垣間見せてきた本願寺純は、やはり途轍もない大物だった。
こうして泊進ノ介は、特状課の皆の前で変身できるようになったこと、皆と一緒に堂々活動できるようになったことを喜んだが、無論それだけでは彼の難問は解決しない。特状課だけではなく捜査一課にも知られなければ意味がないわけだが、幸い、何者かが電話で捜査一課長に「仮面ナントカ」の正体を告げた。告げたのは多分、本願寺純の手先だろう。
さらに本願寺純は、広くマスコミ各社に対し、警察に代わって市民の生命を守ってきた仮面ライダードライブの正体が警視庁特状課巡査の泊進ノ介に他らないことを「リーク」した。物語が既に半ばを終えて、後半に突入する次週以降、さらなる展開がある模様。