大全集ドラえもん巻末の解説者

藤子・F・不二雄大全集ドラえもん』の巻末には解説文が掲載されているが、第七巻までの七冊の中で関係者の証言と云えるのは第四巻の大山のぶ代、第六巻の渡辺歩の二名だけ。他は著名人ではあっても単なる読者に過ぎない人々で、しかも、世評や言動において「ドラえもん」には似つかわしくないと云わざるを得ないような連中も含まれているのが残念だが、中には読ませる文章を書いている人もいる。第七巻の瀬名秀明は、昔からの「ドラえもん」愛読者の誰もがこの『大全集』を読んだとき抱くに違いない様々な思いを明晰に表していて、流石であると唸らせる。