第十一巻

夜、藤子・F・不二雄大全集ドラえもん」の第十一巻を読み始め、読み終える寸前で急に眠くなり、起きたのは翌朝五時半頃。先ずは第十一巻を読み終えた。
巻末の資料編には、「なぜか劇がメチャクチャに」の異稿が掲載されている。この話については「てんとう虫コミックス」でも実は新旧二種の稿がある(=「小学四年生」昭和五十六年十一月号に発表された初稿に加筆修正した最終稿が「てんとう虫コミックス」に掲載されていたが、平成元年頃、「てんとう虫コミックス」稿の一部が差し替えられていた)ということをこれによって知った。大全集では、最終稿を採用するという方針に反して敢えて「てんとう虫コミックス」に当初掲載された旧稿の方を採用し、現在の「てんとう虫コミックス」所載の新稿の一部を巻末に掲載している。なぜ一部に差し替えが行われたのかは一目瞭然。平成元年の頃というのは「言葉狩り」の類が激化した時期だった。さらに巻末には「ケロロ軍曹」作者である吉崎観音が「ドラえもん」への思いを語った素晴らしい文章が掲載されている。