仮面ライダーゴースト第三十八話

平成仮面ライダー第十七作「仮面ライダーゴースト」。
第三十八話「復活!英雄の魂!」。
昨今、天空寺タケル(西銘駿)の戦闘を支えるのはムゲンの眼魂。十五の英雄眼魂の全力を合わせても太刀打ちできない相手にも、ムゲンの眼魂であれば勝てる。こうなると、ムゲン一個だけあれば充分ではないのか?もはや十五の英雄眼魂は無用になってはいないか?…と感じたのは視聴者だけではなかった。他ならぬ十五の英雄眼魂たち自身がそのように感じ、天空寺タケルの成長を喜びながらも自分たちの意義を見失い、心苦しく思っていた。今回の話では、天空寺タケルが十五の英雄眼魂の「無限の可能性」をどこまでも信じていることをあらためて表明し、対する十五の英雄眼魂はその期待に応えた。このような話は確かに必要だったろう。
魔界にも新たな動きがあった。新「大帝」アデル(真山明大)は自身に瓜二つの十五のガンマイザーと一体化することで「力の根源」を手に入れ、「全てを超越した存在になる」ことを標榜した。しかるに、今までアデルの野望を支援し、アデルの暴走を容認することで「理想」の実現のための力を得ようとしてきた眼魔世界長官イーディス(竹中直人)は、現状が「理想」の実現には不都合になりつつあるのを察知し、暴走を止めなければならないと感じ始めたらしい。さらに新しい動きとして、アデルの姉アリア(かでなれおん)が昨今のアデルの言動に異常を感じ、何が生じつつあるのかをイーディスに詰問した上で、そろそろ止めなければならないと決意したらしい。アデルは常に異常であり続けてきたようにも思われるが、イーディスやアリアの眼には最近の様子が特に変であると判るのだろうか。