ハイ☆スピード!公式設定集の岩鳶中学校一年一組と水泳部員一同

昼には晴天だったが、夕方には早めに暗くなり、帰途、大型食料品店を出たときには雨が降っていた。深夜には雷が鳴り始めた。
ところで。
三日前に届いた『映画ハイ☆スピード! -Free! Starting Days- 公式設定集 Official Design Works』を再び。これの楽しみが色々ある中で、見落とせないのは、岩鳶中学校水泳部の面々について「立ち絵/男子部員/顧問」と「対比表/女子部員」という二種の資料(17頁)、七瀬遙の同級生についても「立ち絵/1年1組男子生徒」と「立ち絵/1年1組女子生徒という二種の資料(24頁)が載っていること。
これで顔触れを確かめながら改めて映画「ハイ☆スピード!」を見れば、一段と楽しい。
例えば、新生活の初日、椎名旭が水泳部に一緒に入る仲間を求めて色々な同級生に声をかけていた場面。
最初に声をかけていた相手は、福井と森田の二人。断られたあと、次に声をかけていた相手は沼田。しかし彼は「文化系」の部活動に加わることを考えていて、椎名旭の勢いに押されながらも、気の弱そうな声で断っていた。なるほど、資料「立ち絵/1年1組男子生徒」でも、いかにも気の弱そうな雰囲気を漂わせる。沼田の後ろの席にいたのは野木。
あるいは、桐嶋夏也が橘真琴を伴って七瀬遙を水泳部に勧誘に来た直後、部活動は「遊び」か否かをめぐり椎名旭と桐嶋郁弥が喧嘩した場面。
椎名旭の「わかってねえから入るんだ!」という大声に驚いて思わず振り返った四人は、吉田、吉川、森田、茂木。なるほど、座席の順は五十音順になっていて、昼食時には席の近い者で集まっていたことが判る。
そして初夏の連休が明け、水泳部の活動が始まった日。新入部員を紹介するため「キャプテン」=三年男子部長の桐嶋夏也が三年生と二年生の部員一同を前に挨拶をしていた場面。
桐嶋夏也から見て右側に立っていた三人の女子は、右から順に、資料「対比表/女子部員」における右から三人目、二人目、一人目の三人。三人とも三年生。
対するに桐嶋夏也から見て左側に立っていた三人の男子は、左から順に、資料「立ち絵/男子部員/顧問」における右から四人目、三人目、二人目の三人。二人目と三人目が三年生で、四人目は二年生。
芹沢尚の横に立っていたのは、資料「立ち絵/男子部員/顧問」における左から一人目の人。二年生。この人は度々画面に映り込んでいた印象がある。額を出した髪型も独特で、印象深い。
問題は、この二年生の横に立っていたはずの人。資料「立ち絵/男子部員/顧問」における左から二人目の人。七瀬遙の「俺はフリーしか泳がない」発言に一同が動揺したときの映像を見れば、確かに芹沢尚から二人目の位置に彼が立っていた。紫色の髪。資料「立ち絵/男子部員/顧問」で見れば、いかにも勝気そうな、やや生意気にも見える不敵な表情が目を惹く小柄な美少年。想像するに、彼こそは原作小説『ハイ☆スピード!2』で椎名旭を苛め(162-166頁)、桐嶋郁弥には苦戦を強いられ(168-173頁)、七瀬遙には完全に敗北した(175-178頁)二年男子部長、矢崎翔太ではなかろうか。映画に戻ると、芹沢尚が一年生を相手に水泳部のルールを教えていた場面では、彼は用箋挟に固定した文書を見ながら他の二年生(「立ち絵/男子部員/顧問」における左から三人目の人)に何か説明し、ビート板を運んでいた三年生(「立ち絵/男子部員/顧問」における左から五人目の人)から「今日はビート板を使うのかな?」と質問されて恐縮していて、その様子は確かに「二年男子部長」と見るに相応しい。矢崎翔太がこのような容姿の人物であると想定した上で改めて原作小説『ハイ☆スピード!2』を読み直してみると、また印象が違ってきて面白さが増してくる。