テレヴィアニメ怪盗ジョーカー第四十一話におけるカレー発言の意味

今宵もテレヴィアニメ「怪盗ジョーカー」第四十一話(シーズン4第二話)「砂の魔人と仮面の王」をNTTひかりTVのWEB配信で視聴。
ジョーカーがクイーンの剣を借りてファラオの仮面を斬ろうとした瞬間、ファラオに身体を占拠されていたハチが命乞いをした。もちろんジョーカーが直ぐに見破ったようにハチ自身の言ではなく、ファラオが「ハチのマネ」をしていただけだったが、それでもなお、ジョーカーはハチを斬り得なかった。こうしてファラオに逆転の機会を与えてしまった…かと見せかけて、実はそこまでも含めたジョーカーの作戦があった。
注目に値するのは、ハチになり済ましたファラオがジョーカーに対し、カレーの話を持ち出して命乞いをしたこと。もう、ハチの拵えたカレーを食べられなくなっても良いのか?と。しかもジョーカーは、カレーへの欲で迷ってしまった(かのように見せかける芝居を打った)。小学館てんとう虫コロコロコミックス『怪盗ジョーカー』第十九巻に収録された原作「砂の魔人と仮面の女王」ではカレーの発言はなく、ジョーカーがそこで迷うこともなかったから、これはテレヴィアニメ版が独自に入れた要素だが、果たして必要だったのか。
予想するに、多分、大きな意味を持ってくるのではなかろうか。なぜなら原作の第二十三巻に収録された名作「不死鳥と魔弾の射手」には、ジョーカーが「本当は宝もカレーもなにもいらない…。おまえが生きてりゃそれでいい…。」と泣く場面があるから。