旅行記四/話の決まったあと上野と六本木

旅行記四。
家族は信用できても親戚は信用できないと予て思っていたが、やはり親戚は信用してはならないことを正確に再認識できて良かった。時間の余裕あり、上野恩賜公園国立西洋美術館の「クラーナハ展」を鑑賞したあと、六本木に行き、国立新美術館で「改組新第三回日展」を見物。「トワイライト・タイム」ということで入場料三百円。日本画部では、久万高原町出身の伊東正次が二度目の特選受賞。《野仏図》。記念に絵葉書三枚を買っておいた。時間がなかったので日本画部と洋画部と彫刻部を軽く一周しただけだった中、特に感心したのは彫刻部で特選を受賞した東誠の《望》。
午後から雨が降り出したので果たして神保町の古本祭の会場がどうなったのか心配していたが、夕方に神保町へ戻ってみれば、既に概ね閉店したあとだった。再び三省堂へ行き、ついに『聲の形』全七巻を特製の箱とともに購入。