氷菓ブルーレイディスクBOX三枚目の第十二話から第十七話まで鑑賞

依頼されて数日前から取り組んでいた仕事を取り敢えず一通り終えた。提出期限まで少し余裕があるから何度かは見直して修正することもできよう。暫くは休めない日々が続くので体力を維持できるか不安があるが、先ずは一仕事だけでも終え得たので安堵した。今宵は少し早めに寝るしかない。
ところで。
三日振りに、「氷菓ブルーレイディスクBOXの三枚目を鑑賞した。収録されている六話の内三話だけ観ておこうと思っていたが、観始めれば面白くて中断するわけにもゆかず、結局、第十二話「限りなく積まれた例のあれ」から第十七話「クドリャフカの順番」まで六話を一気に観終えた。
神山高等学校で発生した謎の事件「十文字事件」の始まりから終わりまで一部始終を描く六話であると同時に、年に一度の、神山高等学校の名物とも云える盛大な文化祭(通称「カンヤ祭」)の始まりから終わりまで一部始終を描く六話でもある。
賑やかな文化祭の只中に、生徒たちを騒がせた奇妙な事件の謎を解いただけではなく、謎をめぐって動揺し、沸き立ち、盛り上がる生徒たちをそれぞれ生き生き追跡した上に、文化祭そのものの賑やかさと楽しさをも詳細に眺望してみせた。千反田える福部里志伊原摩耶花の三人もそれぞれ文化祭を楽しんでいたが、興味深いことに、「灰色」の生活を望んでいた折木奉太郎さえも意外に文化祭を楽しんでいた。そして千反田える福部里志伊原摩耶花にはそれぞれ疲労や苦悩があったが、折木奉太郎にも、校内の有力者を相手に巧妙な取引を仕掛ける強かさが意外に具わっていた。
謎に関しても文化祭に関しても人々の感情に関しても、足らなさを感じさせるところが全くなく、実に満ち足りて充実した六話の物語だった。傑作であると云うしかない。