youtubeモンストアニメ公式チャンネル第二期第〇話と第一話

youtubeモンストアニメ公式チャンネル(https://www.youtube.com/channel/UCWzenZSy9GJBcPzdSm-UX5w)で「モンスターストライク」アニメ本編を視聴。今回視聴したのは「セカンドシーズン」第〇話と第一話。併せてそれぞれの予告編も視聴した。
第〇話 前夜祭スペシャル「渇望の果ての理想郷」。
ゲートが様々な場所に出現して大勢のモンスターが一挙に解放され、人間とモンスターの奇妙な同居生活が始まったのは続・最終話「パンドラの箱」における出来事。
今、水澤葵の家ではナポレオンが寛ぎ、若葉皆実の家の喫茶店「皆風」ではナイチンゲールとデッドラビッツが古い漫画本に耽り、影月明の家では彼と神威が並んで座禅。ただし神威はバランスボールの上で。そして焔レンの家では、オラゴンの遺影を背にして雑誌を読んでいる焔レンを、「わりかし扱いは、あっさりしちゅうが」と呆れながら龍馬が見詰めていた。
オラゴン消滅の影響で「皆風」のポップコーンを注文する客がいなくなり、余って消費期限の切れたポップコーンを、店主のドルフ若葉は焔レンと水澤葵に振る舞った。そんなとき、神倶土玄馬はオラゴンと思しいモンスターが出現したらしいことを焔レンに連絡してきた。急いで行ってみれば「アヴァロン」と呼ばれる医療機能を備えた兵器が飛んでいて、その中にオラゴンが保護されていた。アヴァロンを倒し、オラゴンを救出するため、焔レンは龍馬で、水澤葵は天草四郎で、若葉皆実はガブリエルで対戦。苦戦を強いられていた中、漸く駆け付けた影月明はヤマトタケルで参戦した。オラゴンの助言によってアヴァロンを撃退し、オラゴンは戻ってきた。
若葉皆実が無理矢理「一回未来に帰ったと見せかけた猫型ロボット」に言及したのは、映画「ドラえもん」とモンストのコラボレイションを反映していようか。
第一話「転校生は超絶級?」。
焔レン、水澤葵、若葉皆実は神倶土玄馬の需に応じてモンスター退治の仕事に従事。あくまでも秘密の仕事。しかるに秘密の共有は、共有する人々の互いへの想いを深め得る。焔レンと水澤葵の関係が急速に深まりつつあるのを、若葉皆実は見逃さなかった。しかし想い起せば、映画「モンスターストライク THE MOVIE はじまりの場所へ」でも既に両名は秘密の共有によって互いを強く意識していたから、今、こうなることは必然だったと云える。
しかるに、困ったことに謎の転校生、マナ・リヴィングストーンが現れ、焔レンに急接近。焔レンも楽しそうで、水澤葵は楽しくなさそうな様子。三角関係の発生を、若葉皆実とオラゴンは興奮しながら目撃していた。
マナ・リヴィングストーンは米国における友人から日本文化の「伝統」について色々情報を得て学んできているが、その友人は多分、漫画やアニメや時代劇に基づいて日本の文化を見事に誤解している。登場時には「遅刻!遅刻!」と云いながら食パンを口にくわえて飛び込んできて、「不束者ですが」と云いながら床に三つ指を付いて頭を下げた。本当は流暢な日本語を話せるにもかかわらず敢えて片言で語っていたところも含めて、見ていて面白い人ではあるに相違ない。
ところで。
モンストアニメの面白さは変わらないが、大いに変わったのは画風。奇妙な違和感があるのは、多分、モンスターだけではなく主要な登場人物についても、フルCGアニメで制作した上で3Dを2Dに書き換える形を採っているからではないかと推察される。もともとモンスターについては3D、人間については2Dで描き、両者を融合させていたが、今回からは、人間についても主人公をはじめ主要な人物をモンスターと同じ方式で制作したのだろう。流石、従来に比較して動作が滑らかではあるが、二次元ならではの描画のしなやかさがなく、描線の妙味と造形の愛らしさが損なわれている。日本でフルCGアニメが普及しない根本の原因は技術にはなく美の感覚にあるということを、このモンストアニメにおける試みが図らずも証明してしまったのかもしれない。