旅行記三/京都国立博物館海北友松展/鯖サンド

旅行記三。
朝八時の少し前にホテルの二階にあるレストランで朝食。昨日と同じく、鰊蕎麦とカレーと、二種の魚や筍、玉子等。食後に珈琲とケーキと八橋。桜餅も追加したのが昨日との違い。やや食べ過ぎた。荷物をまとめ、午前十時半頃に宿泊室を引き払ったが、大きな荷物だけフロントに預け、身軽な状態で出立。京都国立博物館へ。
京都国立博物館の平成知新館で開催されている「海北友松展」を鑑賞した。冒頭には初期の狩野派風の作品があったが、どこか線を省いて形体の抽象化を志向するかのような気配が潜んでいるように感じられて、そこから既に面白かった。後半、雲龍の図を集めた展示室では闇の中に龍の姿のみが浮かび上がるような照明が工夫されていたのは、まるで近代美術館のような手法で、国立博物館には珍しい演出だった。実に見応えある展示で素晴らしかったが、気になったのは、展示室内の角の位置に解説パネルやキャプションを集中させた結果、無用な渋滞が発生しがちだったこと。狭い場所に多くの情報を集中させれば自ずから混雑が激化するのは自明であるから、集客力のある都市部の大規模博物館ではその辺の配慮を願いたい。
海北友松展の図録とクリアファイル数種を買い、便利堂の売店では若冲と蕪村と禅の図録を買った。大急ぎホテルへ戻り、荷物を受け取って、昼一時半頃、ホテルに近い京都駅の新幹線口へ。二時十分に京都駅を出立。出立前に焼鯖をパンに挟んだ「さばサンド」を買い、新幹線の中で遅い昼食。テレヴィアニメの七瀬遙が喜びそうな鯖サンドウィッチ。岡山駅で乗り換えて、松山駅に到着したのは夕方六時二十七分。市内電車で道後まで戻った。
夕食後、凄まじく眠かったので早めに寝て、起きたのは翌朝六時二十分頃。八時間位は寝ていたのだろうか。