ユナイテッド・シネマ今治で劇場版ソードアート・オンライン(SAO)-オーディナル・スケール-鑑賞十四回目

もし今朝かなり早く起きることができたなら、高速船と新幹線を乗り継いで日帰りで福岡の博多へ行って、福岡市博物館ポンペイ壁画を観てこよう!と昨夜の時点では考えていた。しかし生憎、起床したとき既に朝十時を過ぎていた。急ぎ出立したところで博多に着くのは夕方で、行っても大して観る時間はなさそうであると判断し、断念するに至った。
そこで改めて今日は「劇場版SAO」の劇場における見納めのため今治へ行くことを決意。昼一時二十五分頃にJR松山駅を発って二時五分頃に今治駅へ到着。海に近いフジグラン今治まで歩いた。途上、今治商工会議所前の彫刻「芽」を見物。動作も姿態も流麗で、所謂股間若衆の用語で云われる曖昧模糊の型をなすのも流麗な造型には似合っているが、同時に、作者の円熟期の作品(例えば「途」や「時」)における隠さず堂々とした明快な表現に比較するなら、初期ならではの若さの表れであるとも云える。ともあれ、時間の余裕がなかったので長居せず移動を続け、今治城も軽く眺めるだけに留めて先を急ぎ、二時四十五分頃、フジグラン今治にあるユナイテッド・シネマ今治に到着。看板が工事中だった。
映画館内に入るや自動券売機で直ぐに入場券を購入。自由席であるから、珈琲を買ったあと直ぐに入場口前に待機。会場と同時に入場。前から五列目の中央の席を確保。
そうして三時五分から「劇場版 ソードアート・オンライン SWORD ART ONLINEオーディナル・スケール―」を鑑賞した(通算十四回目)。
来場者特典はなかった。既に品切れになっていたらしい。当然だろう。なぜならユナイテッド・シネマ今治の公式サイトに「ご好評に付き上映期間延長!」と記されているように、かなりの大入のようであるから。当初は確か今月初旬(六月二日だったろうか?)で上映期間が終了する予定だったはずだが、現時点では六月十六日まで延長されている。一週間で終わるはずが、三週間まで延びたわけで、凄まじい好成績を物語る。実際、約二週間前(五月二十九日)に来たときも、平日の昼間だったにもかかわらず若い男子を中心に多くの客で席が埋まっていた。もちろん今日も大賑わいだった。小さな子どもたちまでも来ていた。良い映画に多くの客が集まるというのは何と心地よい光景だろうか。
こんなにも好評であるのも、作品そのものに力があるからだろう。二月二十三日にシネマサンシャインMASAKIで最初に観て以来、今回が十四回目の鑑賞だったが、今なお感動が色褪せない。それどころか、もはや白ユナ最初の出現と同時に涙がこぼれてくる。
白ユナの場面がどれも心を打つのは、起動して間もない時分の、未だ言語を発し得ない最初の段階でも既に、かつてアインクラッドをともに生きた人々への想いから、白ユナは「黒の剣士」キリトに微かな望みを託して健気に行動し始め、その後も徐々に表現力と意志と洞察と構想を増しながら繰り返し行動し続けるから。その想いは、明治神宮に現出したアインクラッド第百層「紅玉宮」の壮麗な庭園で静かに歌う「the first town」に表出される。だからこそ、王座をキリトに明け渡して安心した顔で最後のステージに立つユナの姿が、最も深く心を打つ。
そしてそれに劣らず心を打つのは、シリカをかばってアスナが打たれた瞬間。今日は、アスナのこの場面でも涙を流さずにはいなかった。
なお、前回、五月二十九日のユナイテッド・シネマ今治における「劇場版SAO」鑑賞のとき書き忘れていたことがある。それは劇中に出てくる映画館の名が、シネマサンシャインで観てもユナイテッド・シネマで観ても等しく「CINEMA SHINE SUN」であるということ。シネマサンシャインで観る限り「CINEMA SHINE SUN」でも、他の映画館で観た場合には一体どうなるのだろうか?というのは、三月六日の鑑賞(二回目)のとき不図気付いて以来、シネマ・サンシャインMASAKIで鑑賞する度に気になり続けていた点だが、前回、ユナイテッド・シネマ今治で観ても「CINEMA SHINE SUN」で変わらないことを確認できていた。Twitterでは松山から今治への移動中に記しておいたが、一応ここにも録しておいた。
ユナイテッド・シネマ今治では「劇場版SAOオーディナル・スケール」を六月十六日までは上映するが、土曜と日曜には昼間に上映し、平日にはレイトショーで上映していると見える。なるほど、SAOの客層をよく踏まえて社会人にも学生にも優しい時間設定をしていると云えるが、流石に、松山からの片道一時間でレイトショーに行くのは難しい。帰宅時間が翌日の未明になってしまうことだろう。そのようなわけで、多分、今日が見納めになるのは確実であると思われる。大いに楽しみ、涙も流して、良い見納めになった。あとはブルーレイディスク発売を待とう。
観終えたあと、映画館に隣接するナムコのゲームセンターに寄り、「怪盗ジョーカー」のカードダスのガチャのある場所へ行ってみれば、残念、なくなっていた。二週間前に品切れにしてしまった影響だろうか。そうなると、ここに長居しても仕方ないのでユナイテッド・シネマ今治を出て、どこにも立ち寄ることなく休みなく歩いて、夕方六時二十五分頃にはJR今治駅へ到着。六時四十七分発の松山駅に乗ることにして指定席を購入。駅の構内のコンヴィニエンス店でエクレアを一個買って食べたあと出立。夜七時二十五分に松山駅へ到着。市内電車で道後まで戻った。
道後温泉駅前にある放生園で日台友好交流記念ランタンを見物し、さらに道後温泉本館の脇にあるランタンも見物。昼間に観ても大したことはなかったが、夜の中に灯されたランタンの色彩は流石に綺麗だった。