クール教信者による小林さんちのメイドラゴン原作の第四巻

 深夜に一気に読んだクール教信者による漫画『小林さんちのメイドラゴン』第四巻。
 第三巻の最後に突然登場したイルルが第四巻の話の大半に絡んできた。京都アニメーション制作のテレヴィアニメ版では、少なくとも第十三話までの間にはイルルは一切登場しなかったが、多分それは正解だったろう。なぜならイルルの物語を丸ごと省略したからこそ、非日常の存在による日常の温かな描写への没頭を通じて、トールと小林との間の物語が存分に掘り下げられ得たと思われるから。実際、第四巻の後書には、この巻が「コメディ調」からやや外れていたことが述べられている。
 第四巻の後書で特筆に値するのは、そこに「アニメ化決定」の速報が記されてあること。この時点ではあくまでも第一報で、詳細が未だ何も明かされてはいない点に生々しさがあり、興味深い。