健気な老人と思わせて油断させ御宝をダッシュ&奪取作戦/最強の剣士なみガッパの波は切るものではなく乗るものと見付けたり/ケータきゅんが自転車と合体/ケータの事件とイナホの事件の合流という展開

 ニコニコ動画の「テレビ東京あにてれちゃんねる」(http://ch.nicovideo.jp/ch7)内の「妖怪ウォッチ」公式チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/youkai-watch)で配信された第百九十七話を視聴。
 一。
 バスターズトレジャー編第十七回「お年寄りはたいせつに」。
 ネコ2世とゾン・ビー・C(チョッパー)は不在。「大大大冒険家のインデイさんズラ」ことインディ・ジョーズとジバニャンとコマさんの三人が岩山の上にあるダンジョンの城門を目指して延々続く石段を登っていたとき、眼前に出現したのは、高齢のトレジャーハンターティーム「優先席座り隊」。ひも爺&しわくちゃん(老いらん)&バクロ婆の三人衆。
 ひも爺の孫は少女だったはずだが、なぜか今回、ひも爺は自身に酷似した姿の病身の孫の存在を語った。違和感を禁じ得なかったが、それもそのはずで、同情を買うための嘘話でしかなかった。その作戦を名付けて「健気な老人と思わせて油断させ、お宝をダッシュ&奪取作戦」と云ったが、ダンジョンの厳しさの前に作戦は不発に終わった。犠牲者だけを徒に生み出して、誰も得をしない作戦だった。
 二。
 妖怪なみガッパ。
 ノガッパの昔懐かしい親友、なみガッパは、波を斬る腕に秀でていたが、山中の川の波や瀧を斬るだけでは飽き足らず、海の浪をも斬り得たなら最強の剣士になり得ようと思い、修業に出ていたはずだった。しかるに、ノガッパがケータやジバニャンやウィスパーに自慢の親友を紹介すべく久し振りに会いに行ってみれば、なみガッパは剣士ではなくサーファーになり果てていた。
 なみガッパが悟りを開いたときの言は「波は切るものではなく、乗るものと見付けたり」。まるで『葉隠れ』のような言葉遣いだが、悟りを促したのは女色の誘惑だった。
 なみガッパを立ち直らせるべく、ノガッパの懇願を受けてケータが召喚したのはブシニャン。しかしブシニャンもまた女色に惑わされて終わった。
 三。
 妖怪ヨロイさんとカブトさん。
 ケータが自転車に乗ろうとしていたときの劇伴音楽は「じてんしゃでゴー!」。
 しかしケータが自転車のサドルに乗ろうとした瞬間、サドルが消え失せ、かなり痛い事態になった。ウィスパーはそれを「ケータきゅんが自転車と合体!」と形容した。ジバニャンもまた腹巻をなぜか失って恥ずかしがっていた。下半身を出しても恥ずかしくはないのに、腹を出すのは恥ずかしいジバニャン。
 同じ頃、イナホは眼鏡を失った。裸眼のイナホが美少女に変貌するのは予て証明済み。別の眼鏡をかければ、口調が「ちびまる子ちゃん」の丸尾くんに近似するらしい。USAピョンもヘルメットを失って、何者か判らない姿。
 奇妙な事態は妖怪の所為であると見たケータは、原因をヨロイさんと見付けた。対するにイナホはカブトさんを見出した。ヨロイさんが奇妙な事態を生じるのはカブトさんと別れているから。対するにカブトさんが奇妙な事態を生じるのはヨロイさんと別れているから。どうすればヨロイさんとカブトさんを再会させ得るのだろうか?と悩んでいたケータとイナホは、漸く互いに同じ公園にいたこと、同じ公園にカブトさんもヨロイさんもいたことに気付いた。これは面白い展開。ケータとイナホがそれぞれ別々に困難に遭ったあと合流するというのは実に新しく楽しめた。
 しかるに真の面白さはそのあとに来た。仲違いを続けるカブトさんとヨロイさんは、それぞれ新たな身体、新たな頭を得たいと考え、初めはその場にいたジバニャンやUSAピョンと合体し、次いでケータやイナホに懇願して様々な妖怪たちを召喚してもらい、様々な合体を試みた。その成果は、ヨロイジバさん&カブトUSAさん、ヨロイコマさんズラ&カブトコマじろうさんズラ、ヨロイなまはげさん&カブトからくりベンケイさん、ヨロイロボニャンF型さん&カブトうんちく魔さん。結局、全てを無にしたのは偶々通りがかったラストブシニャンの姿。