アニメイト松山店でブレンド・Sを暫し鑑賞/竹書房文庫おそ松くん第一巻&第二巻

 休日の朝。ミサイル報道。早朝の北ミサイルは、アメリカにとっては昼一時の出来事。合衆国大統領に対する挑発であることは発射時刻からも明白であるという佐藤健志氏の意見に肯かされた。
 昼には休日出勤。約一時間の仕事を終えて、銀天街アニメイト松山に行き、竹書房文庫の赤塚不二夫完全版シリーズ『おそ松くん』の第一巻から第十巻まで十冊と、『マギ シンドバッドの冒険』第十六巻を買ったあと、予約コーナーという名の休憩所に来てみれば、「ブレンド・S」というテレヴィアニメを上映していて、何となく面白くて一時間以上も見入ってしまっていた。絵に魅力があったが、なるほど、アニメーション制作は「ソードアート・オンライン」も制作したA-1 Picturesか。
 銀天街の茶葉店で知覧茶を買い、久し振りに「らしんばん」松山店に寄ってみれば、「Free!」関連グッズ売場が凄まじく縮小されていて、値段も下がっていた。映画「ハイ☆スピード!」時代に比較すると、評価額は半分程度、桁が一つ違う程の下がり方。「Free!」再構築が失敗したことの結果ではないのだろうか。「ソードアート・オンライン(SAO)」のキリト等のグッズに高値が付いているのを観ると、「Free!」の現状には悲しまざるを得ない。
 銀天街から大街道へ。大街道に洒落た空間が生じていて、観れば各地への旅行の際に愛用しているホテル、ドーミーインだった。松山にも遂にドーミーインが進出してきたのか。名付けて「天然温泉 石手の湯 ドーミーイン松山」と云うらしい。開業は十二月八日。道後の住人であるから大街道に宿泊すべき理由なんか一つもないが、試しに一度は宿泊に来たい気がした。
 帰宅後の夜、竹書房文庫『おそ松くん』第一巻を一気に読んだ。その巻末に図版として掲載されている「おそ松くんニュース」第一回(『少年サンデー』昭和三十九年二十七号)では、六つ子の性格を赤塚不二夫が説明していて興味深い。一松「いちばん、まじめ。」チョロ松「調子が良く、すばしっこい。」十四松「おとなしい。」カラ松「のんきもの。」トド松「あわてん坊。」おそ松「あばれん坊だが、人にすかれる。」という説明。
 一冊読み終えて不図想うに、大昔の幼少期に家族で旅行した別府の温泉旅館の広間に置かれていた古く傷んだ単行本数冊で貪り読んだ「おそ松くん」を、今あらためて文庫本で読み、白黒アニメもDVDで視聴できるというのは何と幸福だろう。豊かな供給の機会を作った「おそ松さん」人気にも感謝するしかない。
 そして未明。続けて竹書房文庫『おそ松くん』第二巻。大スターのイヤミは未だ登場しないが、原型のような人物は出てくる。八頁の偽聖徳太子、百頁の自動車製造アセダック社長、百八十六頁の偽放火魔。特に偽放火魔はイヤミに近い。それにしても、トト子が凶暴で狡猾で、六つ子よりも酷い。
 この第二巻の巻末の資料も興味深い。赤塚不二夫のフジオ・プロは、藤子不二雄藤子・F・不二雄藤子不二雄A)の藤子プロ、ラーメン大好き小池さんこと鈴木伸一スタジオ・ゼロと同室にあって、藤子プロとは仮眠用三段ベッドを共有していたらしい。