妖怪ウォッチ第二百九話/八種に増殖したケータが八週間後には一億三千倍を超える/コマさんタクシー静かに出動/土蜘蛛の元祖軍と大ガマの本家軍の三回戦とケータの妄想力

 引越先を少しでも早めに決めるため、月曜にも出かけておくべきだろうか。
 ところで。
 ニコニコ動画の「テレビ東京あにてれちゃんねる」(http://ch.nicovideo.jp/ch7)内の「妖怪ウォッチ」公式チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/youkai-watch)で配信された第二百九話を視聴。
 一。
 妖怪やまタン事件。
 レジェンド妖怪やまタンは、ヤマタノオロチのように八つの大蛇の集合体だが、見た目で実際に八つに分かれて見えているのは舌のみ。ゆえに「やまタン」という名であると判る。そして重要なことは、やまタンは名からも外見からも大蛇であるとしか思われないが、やまタン自身は龍を自称していること。それを蛇にしか見えないと嘲笑しようものなら、やまタンを真に怒らせることにしかならない。実際、ケータは怒らせてしまった。
 やまタンを怒らせたケータは、やまタンの真の力によって八種の身体に増殖させられた。ジバニャン風のケータ、ウィスパー風のケータ、ジミー風のケータ、ブシニャン風のケータ、コマさん風のケータ、じんめん犬風のケータ、トムニャン風のケータ、そしてケータ自身を含めて八種。戸松遥一人八役状態。
 やまタンの力で八倍に増殖した者は、一週間後にはさらに八倍に増殖し、八週間後には一億三千倍を超えてジャポンの人口をも超過するに至る。まるで「ドラえもん」における「バイバイン」。
 八種のケータの中で最も賢く、打開策を発想し得たのがコマさん風ケータだったのは面白い。そしてフミカの家では頻繁にバーベキューをやっている。フミカは「バーベキューキャラ」。
 二。
 妖怪ヨッチャー事件。
 あらゆる人々を車酔いに見舞わせる妖怪ヨッチャー。溶けたウィスパーのような姿。
 車酔いを惹き起こすのは迷惑だが、悪気は一切ない。そもそもヨッチャー自身が乗り物に寄って苦しんでいる。車に乗ることを好んでいるにもかかわらず車に酔う気の毒な妖怪でさえある。
 最後には久し振りにコマさんタクシーが出動したが、連行されたのはヨッチャーではなかった。
 三。
 妖怪大合戦「土蜘蛛vs.大ガマ」三回戦。
 土蜘蛛を大将とする元祖軍にはオロチ、激ドラゴン、百々目鬼、ガマンモスが従い、大ガマを大将とする本家軍にはヒライ神、武者かぶと、キュウビ、から傘魔人が従い、今回は前者が「おでこ」、後者が「ほっぺ」の幟を掲げ、天下分け目の大決戦。「はじめてのチュー」の場所をめぐる戦い。しかし経験者は一人もいなかった。
 経験の有無にかかわらず妄想は自由の領域にある。ハクが読み抜いたケータの妄想は、フミカを相手に、両軍の皆を圧倒する激しさを見せたらしいが、それがどのような像だったのかは明かされない。土蜘蛛、オロチ、大ガマ等の純粋性こそが浮き彫りになったと云える結末。