NHK朝ごはんの現場ナレーターは堀江瞬/テレヴィアニメFree!第三期第十一話/堀越耕平著ヒロアカ第十一巻

 朝、NHK朝ニュースの「朝ごはんの現場」。ナレーターは堀江瞬。千葉工匠具と呼ばれる刃物を作る鍛治職人の朝食。
 ところで。
 未明に放送されたテレヴィアニメ「Free! -Dive to the Future-」(Free!第三期)第十一話を視聴。
 椎名旭と竜ヶ崎怜が遂に再会。両名とも当時とは印象が違い過ぎるが、互いに気付き得たのか。まるで数ヶ月振りの再会であるかのようにあっさりしていた。
 そして葉月渚。小説『ハイ☆スピード!』では天才児として描かれていたはずだが、なぜニトリに勝てないのか。小説で豊かな才能を描かれた葉月渚や橘真琴が(下手すれば七瀬遙でさえも)何故こうも中途半端にしか扱われないのか?を問うなら、同じ地域内に得体の知れないライヴァル校を設定した結果、云わば「力のデフレ」を起こさざるを得なくなったからだろう。
 ここで不図想起するに、映画「ハイ☆スピード!」の、芹沢尚の意地悪な質問に衝撃を受け、帰宅後も寝台上に身体を丸めて悩んでいた橘真琴や、空を見上げて悲しんでいた小学生のときの山崎宗介の、あの感情の描写は繊細で良かった。そうした表現は「Free!」では第一&第二期にも第三期にも存在しない。その意味で「Free!」と「ハイ☆スピード!」は通約不可能。
 思うに、「Free!」を最初から観てきた方々は第一&第二期と第三期の間の連続と断続の問題を見るのだろう。しかし映画館で偶々「ハイ☆スピード!」を観て魅了されただけの者にとっては、第一&第二期の負の遺産清算せず「ハイ☆スピード!」の方を切り崩してしまった第三期は、第二期よりはマシでも、やはり不条理であると云わざるを得ない。
 ところで。
 堀越耕平著『僕のヒーローアカデミア』第十一巻。
 オールマイトとオール・フォー・ワンの死闘。ヒーローにも敵(ヴィラン)にも、一時代の終焉。エンデヴァーでさえも受け止め切れない現実。しかし雄英高校は改革を断行し、先ずは全寮制に移行した。そして緑谷出久も、彼の母も、オールマイトも、決意を新たにした。爆豪勝己は何か悩んでいる様子だが、新たな学校生活は始まった。
 それにしても凄まじい巻だった。エンデヴァーも、爆豪勝己も、蛙吹梅雨も、皆それぞれの想いがある。しかし何よりもオールマイト緑谷出久との間の、そして緑谷出久の母である緑谷引子とオールマイトとの間の対話には泣くしかない。
 そうかと思えば、耳郎響香の一家や、上鳴電気や切島鋭児郎は楽しい。