春のドラマ特別企画Happy!
TBS春のドラマ特別企画「Happy!」。浦沢直樹原作(「Happy!」小学館刊)。土田英生脚本。主題歌=(幕間)KAT-TUN「SHE SAID...」&(終曲)KAT-TUN「Real Face」(J-One Records)。長崎尚志(スタジオ・ビー)監修。曽利文彦CG監督。プロデューサー伊與田英徳&壁谷悌之(泉放送制作)。片山修演出。TBSテレビ制作。
[主要な登場人物&出演者]●海野幸(相武紗季)●桜田純二(宮迫博之)●鳳圭一郎(田口淳之介[KAT-TUN])●竜ヶ崎蝶子(小林麻央)●賀来菊子(夏川純)●山口百太郎(森下能幸)●三枝部長(田中要次)●桂木(沼田爆)●「極楽庵」主人(温水洋一)●コーチ布田(田山涼成)●コーチ柴崎(不破万作)●海野舵樹(岩沼佑亮)・海野沙代里(奈良瞳)・海野三悟(中野目崇真)●海野家康(荒川良々)●竜ヶ崎花江(渡辺えり子)●鰐淵京平(哀川翔)●サンダー牛山(笑福亭鶴瓶)●風俗店員(浜田雅功[特別出演])●鳳唄子(片平なぎさ)
期待していた以上に上質な出来栄えだったのは、無論一つには、演出を手がけたのが実力派の片山修だったからだろう。「青の時代」(1998年7-9月)や「天国に一番近い男」(1999年1-3月)、「魔女の条件」(1999年4-6月)、「木更津キャッツアイ」(2002年1-3月)、「マンハッタンラブストーリー」(2003年10-12月)、「タイガー&ドラゴン」(2005年4-6月)、「花より男子」(2005年10-12月)等、数多くの傑作の演出に参加したことで知られる。テニス漫画の実写ドラマ化という一点だけの共通点から二〇〇四年のテレビ朝日開局45周年記念ドラマ「エースをねらえ!」と比較すれば、この作品の完成度の高さが明白だろう。是非ともDVD化と続編の制作を希望したい。
漫画作品を原作とする漫画風味のドラマ作品である以上、出演者には漫画風味の軽妙な演技を期待したいところだが、その点、相武紗季と田口淳之介は、漫画風の美形の容姿であることも含め、的確な人選だったのは予想通り。予想外だったのは小林麻央の漫画風の憎らしさ。憎らしい女を憎らしく演じていた。従来どんなドラマで見ても鬱陶しいだけだった小林麻央が今回ばかりは最低の悪役に調和した。これは全体の作風が人材を上手い具合に活用したことを物語り、作品そのものの完成度の高さを証明する。
なお、主題歌に関しては一切の表示がなかったかと思うが、番組の合間、番組提供者の名を紹介するため、CMに入る直前に流れた曲はKAT-TUNのかねてからの人気の曲「SHE SAID...」で、番組の終曲として、主題歌のような格好で流れたのはKAT-TUNのデビュー曲「Real Face」だった。
Real Face (通常盤)
Best of KAT-TUN (通常盤)
KAT-TUN Real Face Film (通常版) [DVD]