その時歴史が動いた

NHK総合その時歴史が動いた」では「幻のハワイ日本連合-カラカウア王・祖国防衛に賭けた生涯」と題し、米国によるハワイ侵略に果敢にも抵抗したカラカウア国王の奇策とそのための奮闘を描いた。彼の奇策とは「ハワイ・アジア連合」。欧米列強の支配に苦しめられていたアジア諸国の力を結集するという構想。その実現のため彼は諸国を巡り、諸王に呼びかけようとした。彼が最も期待をかけたのは日の出の勢いのあった日本国の明治天皇を連合の盟主に迎えること。日本皇室とハワイ王室との友好のため、彼は自身の姪でハワイ国民の人望篤かった王位継承権者カイウラニ王女をも天皇家に嫁がせることを申し出たと云う。この大胆な提案に対し明治の日本政府が熟慮の末、応じるのを拒否したのは当時としては最善の選択だったに相違ないが、日本皇室とハワイ王室が結ばれて両国が姉妹国になりハワイ文化の影響が日本に及んでいたらどうだったろうか?と考えるのも楽しい。なお、今宵この番組中の再現ドラマでは元大関のハワイ人KONISHIKIこと小錦八十吉が王カラカウアの役を演じていたが、なるほど天皇家と所縁深い「国技」においてハワイ人が大活躍するというのは実に味わい深いことだ。