ごくせん第十話

日本テレビ系。開局55周年記念番組。土曜ドラマ「ごくせん」。
原作:森本梢子「ごくせん」。脚本:松田裕子。音楽:大島ミチル。主題歌:Aqua Timez「虹」。プロデュース:加藤正俊。制作協力:日テレアックスオン。演出:山下学美。第十話。
このところ赤銅学院3年D組の内、主要な五六人ではない生徒たちにも出番が多くなっているのが好ましい。例えば、今回の冒頭、細川丸男(まるお)と池田弘人(上船弘人)の喧嘩の件で、助けを求めて職員室にいた「ヤンクミ」こと山口久美子(仲間由紀恵)を呼びに来たのは原明大(真山明大)と寺内京介(浜尾京介)。教室内でも原と寺内の両名は並んで座っていて、原の奥には松方広(矢崎広)、さらにその奥には高橋公人(戸谷公人)。松方の後ろの席には桂良太郎(清水良太郎)。その後、仲間を救出するための情報収集活動を皆で展開する際にも原と矢崎と浜尾は行動をともにし、高橋は若槻友也(蕨野友也)や石橋篤海(菅野篤海)とともに行動。ヤンクミ戦闘のあと、負傷した風間廉(三浦春馬)を助けに来たのは松方と高橋等。原は田中麻聖(中山麻聖)等とともに市村力哉(中間淳太)のところへ。神谷俊輔(三浦翔平)のところへ来たのは吉田竜也(若葉竜也)等。本城健吾(石黒英雄)と倉木悟(桐山照史)を含めた負傷の五人を助けるため3年D組の連中が現場へ駆け付けた場面で、妙に耳に入ってきたのは「神谷!神谷!」という声。どの生徒の声かは知らないが、やはり、神谷が喧嘩には全く強くない(というか弱い)ことをよく知っていて特に心配したのだろうか。
今回登場した悪役、街の不良集団の首領役を演じたのは弓削智久。こんなにも凶悪な奴の役を演じるのは彼にとっても久し振りではないだろうか。実に凶悪事件でも起こしかねない感じに見えたが、反面、風間廉をはじめ3年D組の連中の動きを一々見張っていたのか、警察への通報の邪魔をすべく集団で現れたあたり、やっていることは悪事であるにしても、なかなか「マメ」なことではあった。見ていて、逆に感心してしまった。