NHKみんなでニホンGO-させていただく問題

先週から始まったNHK総合「みんなでニホンGO!」の第二回。
近年、やたら耳にする機会の多い過剰な敬語「させていただく」は、もともとは近江商人が使用して、全国に広めたものであると解説された。浄土真宗を信仰していた彼等は、全ての物事が他力に発するものであると考え、ゆえに何事に対しても感謝の気持ちを忘れないようにしていたことから、このような敬語で商売相手に接したのだとか。なるほど、そのように説明されると「させていただく」も由緒ある言い回しであると思える。間違った言葉遣いではないのだ。でも、間違いではないということは、必ずしも、適切であるということではないはずだ。「いたします」と云えば充分であるような場合に敢えて「させていただきます」と云うのはやはり不適切であるし、過剰な敬語をやたら連発するに至っては礼を失した表現であると見るべきだろう。その辺を曖昧に誤魔化したまま何となく多数決で話を落着させてしまおうとするのがこの番組の困る点だ。吾等視聴者は気をつけなければならない。