森田剛の九州一周旬菜の旅

今週七日の夜九時から放送された約二時間の特別番組TBS系「V6が作る新日本地図47ピースの大冒険」を録画しておいたのを流し見たところ思いのほか面白かった。アイドル団V6の六人が四十七都道府県を分担して巡遊しつつ、各地域に付き一品の旬の食材を獲得して味わうという企画で、森田剛が九州と沖縄を一周していたが、なかなか味わい深い紀行になっていた。鹿児島や宮崎の人々はどういうわけかターゲットの食材に加えてそれとは全く関係ない料理まで御馳走してしまい、森田も、そのオマケの方の美味に夢中になっていた。熊本では蓮根を収穫してカラシレンコンを拵えたが、その作り方を教える役目を担ったカラシレンコン農家の夫妻が、どのような台詞で説明すべきかを予め考え過ぎたのだろうか、妙に緊張度の高い喋り方になっていたのも傑作だった。大分では「ポケットに夢とシイタケを詰め込んで」、そうして収穫したシイタケを焼いて食うとき、周囲の森林のシイタケに見詰められながらシイタケを食っているような気分になっていたのも、夢があるのか残酷なのか定かではない面白さがあった。