夜の笑っていいとも

夜九時から約二時間半にわたり放送された特別番組、「夜の笑っていいとも!」は、この四月から始まるフジテレビ系の新ドラマ各番組の主な出演者を集め、タモリ中居正広の司会の下、「笑っていいとも」出演者を交えて様々な話題で語り合う番組。従来の「笑っていいとも!春の祭典」(秋には「秋の祭典」)では新ドラマ各番組の出演者が様々なゲイムで競い合っていたが、俳優たちの中には歌ったり踊ったりクイズに答えたりするのを嫌って番組の盛り上がりを邪魔する人々もいるので(主に研音系)、そういったことを一切なくして語らせるだけにした今回のこの企画は、云わば苦肉の策であるのかもしれない。語る番組の場合、目立ちたがる人と一言も発しない人との格差がどうしても大きくはなるが、夏と冬に行われるボウリング番組でも、ボウリングの得手と不得手の格差は大きいし、出番があることは必ずしも見せ場があることと同じではないので、語りたくない人には一言も語らせないまま場に居合わせることだけを求めるのも、番組宣伝番組としては充分「有り」であるのだろう。もっとも、それだったら各番組からのこの番組への出演者数をもう少し増やしてもよかったのではないだろうか…ということを、この番組に出演できなかった俳優のささやかな応援者の一人としては思う。