学園ドラマの期間

二三週間前までは幕末明治期の文人書画数福の長大な賛を読んでいたが、今はそれを中断して、ここ二日間、昭和前期の書画数十幅の短い賛を読んでいて、これが自分でも驚く程に読めない。明治までの文人画家たちが正統な漢字の形を知っていたのに比して、昭和の知識人たちの場合、漢字の「崩し方」が出鱈目なことになっているので、六体字典の類をいくら探しても該当する字を当てられない。それでも辛うじて七八割は読めたので満足しておくべきだろうか。
そのようなわけで疲れが非道くて、夜テレヴィを見る余裕もないが、これまで殆ど見てこなかった学園ドラマ「ハンマーセッション」の最終回を何となく見た。学園ドラマを見て思うのは、やはり本来三ヶ月間では足りないのではないだろうか?ということだろうか。教師と生徒の間の信頼関係の深さに視聴者が真に共感し得るためには少なくとも半年間の時間をかけた描写を要するような気がする。
とはいえ一般社会においてさえ娯楽の多い現今、気まぐれな視聴者の関心を半年間も惹き付け続けることは至難の業であるかもしれないし、仮にドラマ作品の側の出来がよくなかった場合、それを半年間どころか三ヶ月以上も持続することさえ、制作者としても辛かろうこと位は想像できる。