美咲ナンバーワン第二話

日本テレビ系。水曜ドラマ「美咲ナンバーワン!!」。第二話。
天王寺美咲(香里奈)は、九条和真(藤ヶ谷太輔)、湊亮介(北山宏光)、長瀬恭太郎(市川知宏)、星田勇斗(大野拓朗)の四名を「社会見学」のため自身のかつての職場へ連れて行った。自身が、人生を投げ出したくなっていた時期を乗り越えて遂には頂点をも極め得た六本木の水商売の名店。御堂学園高等学校の教諭の元の職場としては甚だ問題があると見られるはずの、ゆえに天王寺美咲が実はそこの出身者であるという事実が生徒や父兄や他の教員に知られたなら解雇されかねないはずの、そしてまた高校生がそこへ行くことも、高校生をそこへ連れてゆくことも大問題になるだろう場所。
天王寺美咲が四人の男子生徒をそこへ招いたのは、十歳代後半の若さで既に人生を無意味に感じて、人生を投げ出したくなっていた彼等のために、自身がもっと過酷な、しかし似たような状況からどのようにして変身したのかを率直に語るために他ならなかったが、それは同時に、自身の立場を危うくするかもしれない手段を敢えて採ったということであり、自身が断じて彼等の敵ではないことを行為を通して宣言したということであるだろう。
水商売の世界で頂点を極めたのち教育界へ転じたという主人公の設定を存分に生かした展開だったと云えるだろう。九条和真&湊亮介等から謝罪を受けて彼等の暴力沙汰を許してやることにした酒屋の主人(宇梶剛士)は「新しい君たちの誕生だ!おめでとう!」と云うべきだったろう。