デカワンコ第三話

日本テレビ系。土曜ドラマデカワンコ」。第三話。
警視庁刑事部捜査一課の第八強行犯捜査の殺人捜査第十三係の新人刑事、花森一子(多部未華子)は、警察犬ミッハイルことミハイル・フォン・アルト・オッペンバウア(シェーンことフィトス・オブ・セイント・フジ・ジュニア)をも凌ぐ嗅覚を具えているが、単にその強力な感覚だけに頼って事件を解決しようとしていたのではなかった。関係者の人間関係に注目し、彼等の人情について思いを巡らせてその行動の先を読もうとしていた。「ワンコ刑事」、否、「デカワンコ」こと花森一子は警察犬ではなく(伝統的な刑事ドラマにおける)刑事そのものでさえあったのだ。
花森一子の上司のコマ刑事こと小松原勇気(吹越満)は花森一子との信頼関係を深めつつあるが、他方、花森一子から最も尊敬されている東京拘置所の五十嵐太一(佐野史郎)は何かをまだ隠しているのだろうか。実際、彼のような識見ある刑事がそれに反して犯罪に手を染めていたとは、何らかの事情があったのでもない限り、とても信じ難いことではある。
花森一子の同僚、キリ巡査こと桐島竜太(手越祐也)は刑事としては年下の新人の花森一子に比較しても未熟ではあるが、それでも花森一子は彼の汗に「刑事の匂い」を感じた。殺人捜査第十三係では極端に若い彼等二人はテゴマスにも似て見た目のバランスもよい感じに見えた。