仮面ライダーオーズ第二十話

昨日も今日も出勤して、休みなく働いて一週間を過ごしたが、明日には休みを取ることができる…と思って寛いでいたところ、余りにも寒かったのに加えて、かなり疲れていたので横になっていたらそのまま寝てしまい、起きたのは翌日(三十一日)の朝九時頃。ゆえに三十一日昼記之。
ところで。
東映仮面ライダーオーズ/OOO」。
第二十話「囮と資格と炎のコンボ」。
仮面ライダーオーズがアンク(三浦涼介)固有の赤のメダルを三枚揃えて、新たなフォルムを華麗に顕現したり、旅人として海外を放浪していた時期の火野映司(渡部秀)について伊達明(岩永洋昭)は何等かの接点があったらしいと判明したり、鴻上財団会長の鴻上光生(宇梶剛士)の秘書に過ぎないと思われた里中エリカ(有末麻祐子)が実は有能な戦闘員であることが判明したり、鴻上生体研究所長ドクター真木清人神尾佑)の人形「キヨちゃん」の衣服はドクター真木清人がミシンで縫った手製だったことが判明したり、色々見所が多かったが、やはり見落とせないのは鴻上財団ライドベンダー隊第一小隊長の後藤慎太郎(君嶋麻耶)二十二歳の苦悩だろう。
後藤慎太郎は余計な「プライド」を捨てて、生まれ変わったつもりで新たな人生の途を模索し始めていたが、伊達明はそんな彼に今なお微かに残っていた余計な「プライド」をさらに徹底的に粉砕してみせた。後藤慎太郎は、仮面ライダーバースへの変身の権利を自ら拒否したつもりでいたが、実際には、バースの武器を使いこなすために要する極めて高度の身体能力を、彼は持ち合わせていなかった。彼は彼なりに身体を鍛えてはいたが、それでは鍛え方が足りていなかった。彼には権利を得るための「資格」がなかっただけだった。実験を通して身体によってそのことを思い知らされ、心身ともに痛めつけられた後藤慎太郎の悔しそうな姿は、視聴者の心をも痛めずにはいなかったろう。だが、伊達明は、後藤慎太郎が使いこなせなかった当の武器をそのまま後藤慎太郎に預けた。それを使いこなせるようになるまで身体を鍛え直して、やがてはバースの役目を引き継げるようにしておいてくれ!と告げたのだ。少し前までは優等生だった彼にとって、このような力ずくの指導を受けるのは初の出来事だったのかもしれない。伊達明は後藤慎太郎の「プライド」を粉砕したが、反面、バースへの変身の権利を得るために「プライド」を捨ててまでドクター真木清人に屈服することなんか固より必要なかったことをも証明し、「プライド」を捨ててはならないことをも告げたとも云えるのか。彼のこの物語は今後も展開して盛り上がってゆくのだろうか。