ザ少年倶楽部十一月第一回

十一月四日の夕方六時から四十五分間、NHK-BSプレミアムで放送された番組「ザ少年倶楽部」の十一月第一回を録画しておいたのを見た。
今回の番組の主題は「情熱」だったが、その裏面の意味がジャニーズJr.新体制の樹立でもあったに相違ないことは見易い。なぜなら番組の冒頭にはHey! Say! JUMPの有岡大貴と薮宏太と知念侑李が「情熱JUMP」を歌ったが、その際の彼等の背後では、舞台上の中心に既に新集団Sexy Zone中島健人菊池風磨佐藤勝利松島聡マリウス葉の五名が、あのヴェルサイユの薔薇のような衣装で踊っていて、正面から見てその左手には森本慎太郎を新たに加えたHip Hop JUMP、右手には「第16代いいとも青年隊」ことnoon boyzの真田佑馬と野澤祐希がいて、noon boyzの背後には高田翔等の集団(ここでは便宜上「旧増田良隊」と云う。)が従っていたからだ。
続く恒例のメドレーにおいては、Sexy Zone中島健人菊池風磨が「情熱」を歌い踊り、Sexy Zone佐藤勝利松島聡マリウス葉が「プリマヴェラ-灼熱の女神」を歌い踊った。noon boyzの真田佑馬と野澤祐希は「truth」を歌い踊り、次いで「LIPS」では彼等に旧増田良隊が合流した。ちなみのその顔触れを、画面上にその姓名が表示された順に挙げると、京本大我、高田翔、川島如恵留、アンダーソンケーシー孝、安井謙太郎。川島如恵留は復帰しているが、仲田拡輝は復帰せず、石川拓哉と岸孝良が不在。新体制下で流動性と不安定性が高まっているのか。
番組の半ばの頃に漸く、新アイドル集団Sexy Zoneの紹介の場が来た。紹介の役を担ったのは北山宏光藤ヶ谷太輔。照明を消された舞台上、開かれた扉の奥の強力な光を背に浴びてその逆光の中に姿を現した五名が、赤い薔薇「セクシーローズ」を手にして、前面へ歩み出てゆく間、新集団のために選抜されたアイドルとして佐藤勝利松島聡マリウス葉菊池風磨中島健人の名が告げられ、彼等五名こそが「Sexy Zone」であると宣言されたのち、彼等の十一月十六日発売のデビュー曲(この番組の放映の時点では正確にはデビュー予定曲)の「Sexy Zone」を歌い踊った。
年長のKis-My-Ft2が「Everybody Go」を歌った直後に年少のSexy Zoneが登場して「Sexy Zone」を歌ったこと自体も面白かった。前者の曲は元気な歌ではあっても大人の歌い方に相応しく、後者の曲は「Sexy Zone」と題されてはいても、特撮ヒーロードラマの主題歌のように英雄的で、少年男子らしい歌声に相応しい。
歌とダンスのあとには有岡大貴等による彼等五名へのインタヴュウがあったが、マリウス葉は緊張のあまり言葉が出てこないながらも顔立に起因する威厳があり、佐藤勝利は緊張を抑えて生真面目に的確に語り、松島聡は元気に賢く流暢に語り、菊池風磨中島健人は、場数を踏んできた余裕を見せて軽い冗談を交えてみせた。菊池風磨の冗談に、中島健人も乗じてみせたところが上手かった。佐藤勝利のどことなく暗めの美声と、松島聡の陽気な美声との対比もよい。
アイドル候補生が各種エンタテインメントの技を競い合う「ジュニア熱血バトル」第七回(関西版を含めた通算で第八回)は今回、「ザ少年ゴングショー」。出場者は京本大我、真田佑馬、菊池風磨中島健人、岩本ひかる、五関晃一。旧Mis Snow Manの岩本ひかるが「ジュニア熱血バトル」に出場するのは初めて。新体制の樹立に伴う大規模異動の余波だろう。中島健人菊池風磨は、ここではSexy Zoneの豪華衣装を脱いで、全身が純白で統一された別の衣装に着替えていた。
第一問「デートに遅れてきた彼女にひと言」では、真田佑馬が「別に良いよ、だって待ってる間ずっと君のこと考えてたから」と回答。
第二問「一発モノマネ」では、京本大我松本潤のモノマネをする河合郁人中島健人は平成ジャンプの伊野尾慧、真田佑馬は屋良朝幸、岩本ひかるはKAT-TUNの中丸雄一、五関晃一はモアイ像、菊池風磨は平成ジャンプの薮宏太のモノマネを披露した。中島健人の伊野尾慧は文句なく似ていた。菊池風磨には「マッチさん」こと近藤真彦のモノマネをして欲しかった。
優勝者は、第一問と第二問の何れにも挑んで大声援を浴びた岩本ひかる。初出場で優勝の快挙。
アイドル候補生ジャニーズJr.皆に一つの質問を出してそれぞれからの回答を提出させる「Jr.にQ」は今回その関西版の「関西Jr.にQ」。司会をつとめたのは重岡大毅桐山照史
番組の最後には、中島健人菊池風磨が「Venus」を歌い踊った。着ていたのは「ジュニア熱血バトル」のときと同じく、全身が純白で統一された衣装。背後には真田佑馬と野澤祐希のnoon boyzや、高田翔等の旧増田良隊、岩本ひかる等の旧Mis Snow Man等を従えて、途中から合流したKis-My-Ft2は舞台上の右手、A.B.C-Zは左手に移動して、中央の位置はSexy Zone中島健人菊池風磨が占め続けた。