新番組-パーフェクト・ブルー第一話

今宵からの新番組。
宮部みゆきミステリー「パーフェクト・ブルー」。第一話。
このところテレヴィなんか殆ど見ない生活を続けてきたが、中川大志の出演する作品ということで見てみた。見たところ、彼の演じている少年、諸岡進也には出番が今宵三つあった。一つ目は物語の冒頭に約三十秒間あり、二つ目は番組の開始から二十一分ばかり経過した辺からの約二分間、そして三つ目は番組の開始から三十二分ばかり経過した辺からの約二分間だったろう。
二つ目と三つ目では、主人公の探偵一家等の行き付けの店であるバー「ラ・シーナ」の店内で、進也はアルバイト店員として働いていた。二つ目の出番では、先ずは元警察犬のマサにミルクを与え、次いでカウンター内に立って、探偵一家の話に耳を傾けていた。三つ目の出番では、同じようにカウンター内にいて、食器を拭く作業に従事しつつ、探偵一家の話に耳を傾け、途中ではその会話に加わっていた。何れも、彼が犬を愛して好奇心の旺盛な明るい少年であることを感じさせた。
しかるにそれら二つとは全く対照的で、そして最も重要で注意に値するのが一つ目の出番だったのは云うまでもない。それは今宵の話の一部をなすものではなく、多分、この物語の行方に待ち構える「悪夢のような事件」の一場面に他ならない。
そこにおいて進也少年は、炎に包まれる焼死体を眼前にして、何かスポーツの練習の途上だったかのようなジャージ姿で、白い運動靴の片脚分を大事に抱き締めるように手に持ち、泣くように目を閉じて太い悲鳴を上げ、まさしく泣き崩れるように跪いていた。彼の背後には、探偵一家の長女である蓮見加代子(瀧本美織)が動揺した顔で炎を見詰めていた。
一体どのような事件が生じるのか。その中で進也少年はどのような役割を担わされることになるのか。見届けるように努めたい。
なお、今回の事件の真犯人を演じたのは窪田正孝。スターダスト所属であるから中川大志の先輩にあたる。撮影の現場で両名の接点はあったのだろうか。それにしても窪田正孝の愛称は「まさ」で、劇中の犬の名が「マサ」。混同しそうになった。