仮面ライダーウィザード第十九話

平成「仮面ライダー」第十四作「仮面ライダーウィザード」。
第十九話「今日の命、明日の命」。
ウィザード=操真晴人(白石隼也)の「明日の生命より先ずは今日の生命だ」という言が、そのままビースト=仁藤攻介(永瀬匡)の指針にもなった。率直に説得した操真晴人と、素直に耳を傾けて熟慮の末に決断した仁藤攻介の関係の良さは、仁藤攻介が決め台詞「ランチタイムだ」を発したとき操真晴人が「召し上がれ」と応じたところに表れていた。
ファントムの魔力を食べ続けなければ生き続けることができないという問題を仁藤攻介は抱えていて、これは解決できそうもない難問かと思われていたが、これは実はウィザードが仁藤攻介の胸中のキマイラを退治することで解決できると判明した。仁藤攻介の結末は悲劇ではないことが早くも約束された。しかるに彼は当面、その解決方法を受け容れないことを決めた。その理由として「俺は男に指輪をはめてもらう趣味はない」と述べたが、無論それは本音ではないだろう。彼は操真晴人に孤独な闘いを強いたくはなかったに相違ない。
前回、コヨミ(奥仲麻琴)の前に現れて黄色の魔法石を提供したスナフキン風の青年ファントム(前山剛久)は、その魔宝石を用いてウィザードが新たな力を獲得したのを見届けたとき「四つのエレメント全て進化した。もう戻れないよね」と呟いて面白がっていた。どんな真相が潜んでいるのだろうか。恐ろしげな言だ。