月九サマーヌード第九話

月九ドラマ「SUMMER NUDE サマーヌード」。第九話。
番組開始から九分間程を経た辺。町内を代表する富商「谷山酒造」谷山家の御曹司で、谷山波奈江(戸田恵梨香)の弟である谷山駿(佐藤勝利)は、三厨朝日(山下智久)の職場である小南写真館で働いているアルバイト店員の一瀬麻美(中条あやみ)と一緒に、快晴の昼間、今夏の営業の最終日を迎えた海の家「青山」で、派手な彩のジュース一個にストロー二本を挿して、それぞれ一本をくわえて飲んでいた。この行為の描写に性的な含意があるのかどうかを知らない。
この海の家の最終日を盛り上げるため休暇をとって東京から遊びに来た千代原夏希(香里奈)は、両名の席へピザか何かを運んだ際に、まさか両名が交際していたとは知らなかった!と驚き、それを聞いて谷山駿は、千代原夏希が情報を入手した速さに驚いていた。ここで彼が驚いていたことに、むしろ驚いた。どう考えても情報の速さなんか無関係だろう。少し前までは大した縁もなかったはずの男女二名が海の家のテラスの丸い食卓に並んで座って、ジュース一個にストロー二本を挿して一緒に飲んでいるのを見れば、交際していると見るのが自然ではないか。
次いで、番組開始から十五分間程を経た辺。同じ日、同じ昼、同じ海の家。三厨朝日が海の家「青山」に集った仲間たち皆を収めた記念写真を撮ろうとしたとき、谷山駿も撮影の場へ来て、写真に収まった。この場面と先の場面における彼は大きめの赤いTシャツとピンク色の短パンツを着ているので、後姿でも判別できる。これに続く海の家「青山」閉店式の場面では、海側の、店の端の席に座していた。
結局、このドラマの真の主人公は桐畑光(窪田正孝)だったようだ…というのは、多くの視聴者が抱いた感想ではないだろうか。
なお、海の家「青山」に来ていた客の一人はペペロンチーノを注文するとき、間違えて「ペロペロチーノ」と云っていたが、これと同じ間違いを、二〇〇九年十一月二日放送の月九「東京DOGS」第三話で見たことがある。潜入捜査のためイタリア料理店でアルバイト店員として働いていた堀川経一巡査(勝地涼)が、客の注文を復唱したとき「ペロペロチーノ」と云い間違えても気付かず平然としていて、客が奇異に感じていた場面があったのだ。この若い刑事は、「サマーヌード」における矢井野孝至(勝地涼)と似た顔をしていた。