テレヴィ雑誌記事-彫刻という形容

先の水曜日に発売された雑誌「ザテレビジョン」二〇一四年第五号。
佐藤勝利中島健人菊池風磨が、「BODYチェック」という課題の下、身体の健康と美の維持や向上について語る座談がある。その終わりの方で、この記事の取材者が三名に対し、「理想の美BODY」として憧れるのは誰の身体であるかを訊ねたところ、菊池風磨は「そんな目線で誰も見たことない」という尤もな理由で逃げたが、中島健人東山紀之の名を挙げ、無駄なく鍛えられた身体の強さを「石とか鉄板を投げても全部跳ね返しちゃうような」と形容し、他方、佐藤勝利は昨年夏のテレヴィドラマで共演した山下智久の名を挙げて「夏のドラマで見たとき、マジで彫刻みたいだった!」と評している。
身体の力や美を「彫刻」に譬えるのは一般化しているが、文字通りには何の形容にもならないかもしれない語(なぜなら彫刻された身体には肥満体も老体もあるから)が、このように明確な形容の語(多分、古典ギリシアやローマ、さらにはルネサンス新古典主義の理想像のこと)として殆ど無条件に通用しているのは極めて興味深い。