卯之町行/松山城下図屏風展/乱太郎展

休日。しかるに朝九時二十分頃には外出し、宇和島自動車の道後出張所で宇和島行のバスに乗車して九時半頃には出立。途上、松山市駅前停留所からは近世史家氏が合流。卯之町営業所で降車し、愛媛県歴史文化博物館へ。
八月末まで開催されている展覧会「松山城下図屏風の世界」を観照。新たに発見された松山城下図屏風を一般公開するのみならず、同時期の類似した作例である高松城下図屏風(香川県立ミュージアム蔵)と比較。さらには松山城下図屏風に描かれた様々な部分を、県内各所に蔵される絵図と照合し、現状の写真をも参照して、元禄期の松山城下町の様子を生き生きと彷彿させる好企画。展覧会図録も来月には刊行される予定であるらしいが、洛中洛外図や江戸図等が注目を集めている昨今の史学&美術史学&建築史学の状況を踏まえるなら、むしろ一般書籍として広く流通されることを期待せざるを得ない。
午後には、愛媛大学准教授による高松城下図屏風に関する講演会があり、聴講。改めて松山城下図屏風を観照したあとは特別展覧会「忍たま乱太郎 忍者の世界―夏休みは歴博へ急げ!の段―」も見物。副題に「夏休み」と記されているから、子供に楽しんでもらう企画であるかのように見えるが、実は原作「落第忍者乱太郎」が歴史に関する正確な知見に裏付けられていることは、この展覧会を見て了解された。大人気のアニメ、漫画、絵本を通じて歴史の楽しさへ誘うような展示になっていて、流石、歴史博物館としての見識を示していた。この点は、愛媛県美術館とは全く異なっている。また、この展覧会には徳川幕府の隠密(忍者!)によって作成された宇和島城下の絵図も展示されていたが、これはそのまま、隣接する企画展「松山城下図屏風の世界」に連動するものでもある。主題歌を歌っている佐藤勝利も見に来てはどうだろうか。
閉館時間の頃に退出。近世史家氏とともに宇和島自動車卯之町営業所でバスに乗車し、松山市駅前停留所で降車。喫茶店に入り、中世史家氏と合流。駅に近い料理店で小会。史学研究の行方等について大いに語り、深夜十一時半頃、松山市駅前で散会。タクシーで道後今市セヴンイレヴンまで移動し、翌朝の食べ物だけ購入して帰宅。「仮面ライダー鎧武」第三十九話を見ようとしていたところで凄まじく眠くなり、起きたのは翌朝八時頃。しかるに再び眠くなり、起きたのは昼十二時半頃。ゆえに七月二十八日午後三時十六分に記之。