水球ヤンキース第三話

土ドラ「水球ヤンキース」第三話。
今回は遂に、伝説の水球選手のように語られてきた三船龍二山崎賢人)が、新設の霞野工業高等学校水球部への入部を決意した。周囲による彼への説得の開始から、心を入れ替え得た彼の決意までの話だけに一話が費やされたが、決意をさせたのは主人公の稲葉尚弥(中島裕翔)であるよりは、三船龍二の幼馴染みの親友である木村朋生(千葉雄大)、志村公平(中川大志)、加東慎介(吉沢亮)の三人組だった。
ことに、そもそも水球どころか泳ぐことさえもできなくて、ゆえに三人の中でも特に水球には向いていないはずであると見えていた志村公平が大きな役割を果たした。彼は三船龍二への思いの深さ、篤さにおいて最も際立っていたが、それに加えて、否、それだからこそと云うべきか、プールに入る度に溺れていた程であるのを克服して、少しは泳げるようになったところを見せて三船龍二の心を動かした。この第三話の事実上の主人公は稲葉尚弥でもなければ三船龍二でもなく、志村公平だったと云うも過言ではない。
他方、水蘭高等学校水球部の北島虎雄(高木雄也)は、かつて中学校時代にライヴァル三船龍二を打ち負かして水球からの引退に追い込んだらしいが、今、霞野工業高等学校水球部が新設され、しかもそこに三船龍二が加わるらしいと聞いて、苛立っている模様。この心境は悪役そのものではないだろうか。