最終日

出勤。雑務を処理して、出張の報告書を作成して、意思決定のための文書処理をして、各方面からの電子メイルに次々返信をして、夕方には退屈な会議にも出席して、そうして慌ただしく終わった勤務時間。その最後には、去りゆく人を見送る行事があり、そのあとには、見送る宴席があった。偶然にも席に恵まれた。皆から愛され、別れを惜しまれる人を独占させてもらって勿体ないことだったが、おかげで楽しく過ごし得た。散会後、暫し一緒に歩く機会をも得て、約二年十か月前に歩いた景色を懐かしく思い出した。今後も何度でも会う機会を設け得るはずであっても、やはり感傷の状態には陥るらしい。