旅行記二/京都国立博物館の龍虎/京都ギリシアローマ美術館

旅行記二。
朝、起きて復た寝て、復た起きてさらに寝て…というのを繰り返したのち、家から持参してきたパンで朝食を摂りながら「仮面ライダードライブ」第四十一話を見て、暫し寛いでから外出の準備。十時半頃にホテルから外出してJR岡山駅まで歩き、十一時七分発の新幹線で十二時十一分に京都駅へ到着。駅前でバスに乗って三十三間堂前で降車。目的地は京都国立博物館
京都国立博物館の平成知新館では、二階の近世絵画室で今日まで「龍虎 仏法の守護神」と題し、海北友松の《雲龍図》八幅の内四幅(重要文化財/建仁寺蔵)、円山応挙の《雲龍図屏風》六曲一双(重要文化財/個人蔵)、岸駒の《虎図》一幅(館蔵)、狩野山楽の《龍虎図屏風》六曲一双(重要文化財/妙心寺蔵)を展示していて、どれも見応えがあった。同じく二階の絵巻室でも同じく今日まで「高僧伝 始祖を慕う」と題し、空海、一遍、日蓮の生涯を描く絵巻を展示していた。そして一階の複数の展示室では「第一〇〇回大蔵会記念 仏法東漸 仏教の典籍と美術」と題し、日本における仏教の歴史をたどる総合展示が九月十三日まで開催されている。《法然上人絵伝》巻第九(国宝/知恩院蔵)や《阿弥陀二十五菩薩来迎図(早来迎)》(国宝/知恩院蔵)等を見ることができた。工芸や考古学の展示もそれぞれ興味深かった。
昼三時頃に博物館を出て、バスで京都駅へ戻り、地下鉄に乗って北山駅で降りて、暑い中を歩き、夕方四時頃、京都ギリシアローマ美術館へ到着。かなり久し振りに来た。
何度見ても全て興味深い展示だが、やはり一階の巨大なヘーラクレース大理石像と、二階と三階の陶器画には大いに魅了される。ヘーラクレース像はどこをどう見ても美しいが、一つ見逃せないのは、背面から見た場合の、やや捻られた腰の辺の無駄肉の全くない中の筋肉の表現。そして、広く厚い背中と、細い腰と、巨大な尻との対比が作る動勢に富んだフォルムに圧倒される。閉館時間の五時になったところで退出しようとしたところ、珈琲を淹れてくださったので暫し会話。夕暮れ時のヘーラクレース像の美を久し振りに鑑賞し得たのち退出。
北山駅よりも松ヶ枝駅の方が近い由の教示を得たので実際に行ってみたところ、なるほど近かった。京都駅へ戻り、地下街の蕎麦店で夕食。混雑していたので蕎麦湯をもらえるかどうか聞くのも諦めて早めに店を出た。夜になると新幹線の多くは新大阪までしか行かないらしく、長い待ち時間の末に、夜八時五十二分、広島行の新幹線に乗車。岡山駅へ着いたのは九時五十九分。コンヴィニエンス店で明日の朝食を買ってからホテルへ帰った。宿泊室内の温度が流石に高くなっていたので直ぐに冷房を入れた。
今日一日、草履(雪踏)で散々歩き回って、かなり馴染んできた気がする。