砥部町行

出勤。午前、仕事のため来訪したデザイナー氏と協議を済ませたあと、昨今の所謂パクリ問題について意見を聴いてみたところ、極めて説得力ある意見を得た。結局、あの問題の本質は大衆伝達を目的とするはずのデザインが何も伝達しない点にこそあるわけで、たとえパクリではなかったとしても、それで正当化されるわけではない。最も批判されるべきは、果たすべき目的を全く果たしようもない見当違いな作品を敢えて選定してそれで通ると思っていた審査員であり、見当違いであってもパクリであっても手抜きであっても仕事が成り立つような状況を生み出した要因も、当のデザイナー自身や審査員を含めた一部のデザイナー連によって作られる「村」の存在に他ならない。デザインの専門家と云われる(又は自称する)人々が「一般人には理解できないかもしれないが、専門家には理解できる」という類の擁護論を述べて批判者側を馬鹿にしているのは、そもそもデザインの目的を忘れたかのような言い分で、問題外としか云いようがない。午後、来週にも発議する予定の文書を予め作成し終えたところで、四時前に外出。砥部町へ。夜八時半頃に帰宅。