ヒライ神の一家/満を持す意味/コマじろう有能

ニコニコ動画の「テレビ東京あにてれちゃんねる」(http://ch.nicovideo.jp/ch7)内の「妖怪ウォッチ」チャンネル(http://ch.nicovideo.jp/youkai-watch)で第八十六話の配信あり。
今回はケータの話が二つ、そしてコマさんタクシー第三回。
妖怪ヒライ神の事件。
雷オトンとヒライ神は父子。似ていない。雷オトンと聖オカンは夫妻で、聖オカンとヒライ神は母子。でも似ていない。聖オカンがケータの父に憑いていたのは偶然だが、雷オトンとヒライ神がそれぞれケータの母とケータに憑いたのは偶然ではない。父子で一緒にケータの家に来たらしいから。逃げも隠れもせず、ケータで遊びに来たとしか思えない。ヒライ神は姿も声も格好よいので、人気者になりそうに見える。
この話では、ジバニャンが普段にも増して怠惰な様子だが、雷オトンに憑かれたケータの母の剣幕に怯えてケータの背中に乗ったりウィスパーの頭に乗ったりしている姿が愛らしい。
万尾獅子とおならず者の事件。
ケータの身体に異変が生じたときケータはそれが妖怪の所為であるとは気付いていなかったが、ウィスパーが早くに気付いてケータに知らせた。このような展開を久し振りに見た気がする。
万尾獅子は満を持す妖怪。第三十二話では満を持しただけで終わったし、今まで常に満を持している姿しか見せてこなかった。あたかも何もしないまま終わってみせる力の持ち主であるかのように。だからケータも勘違いをしてしまっていたが、本来、満を持すというのは、何事かをなすべき時期が到来する(「時が満ちる」)のを見計らって、最も的確な瞬間に何事かをなすということに他ならない。まさしく万尾獅子はケータに満を持させ、力を最大限まで貯め込ませた上で、一気に最大の力を放出させた。
ここから想像するに、第三十二話で万尾獅子に憑かれていたクマは、最大限の力と勢いで、夏休みの宿題を一気に片付けたのではなかったろうか。
コマさん懺悔タクシー第三回。
乗客は、蘊蓄魔。どうも今回の話は三話中二話までもが清潔感を欠いているが、コマじろうの「下品ズラ!」という一言があって良かった。恐ろしいことに、ついにコマさんが襲われそうになっていた。危機を回避してみせたコマじろうの危機管理能力は素晴らしい。