仮面ライダーゴースト第十二話

平成仮面ライダー第十七作「仮面ライダーゴースト」。
第十二話「壮絶!男の覚悟!」。
物語の中で時間はクリスマスから大晦日を超えて正月の十日まで一気に過ぎた。この正月十日こそは、天空寺タケル(西銘駿)が復活するための期限をなす九十九日目。
この日、ジャベル(聡太郎)からの攻撃を受けていた中で期限を迎えて一度は敢えなく消滅したが、天界で亡き父、大天空寺の先代住職、天空寺龍(西村和彦)から力を与えられ、振り出しに戻った。
謎の仙人(竹中直人)の言によれば、これは復活ではなく、単に「異常な方法でリセットされただけ」。これから九十九日間に英雄の眼魔十五個を集めなければならない。
天空寺龍によるこの「異常な方法」に対して謎の仙人が呆れ果てていたところを見るに、天空寺龍と謎の仙人との間には目指している方向の違いがあるに相違ない。
ともかくも、この異変のおかげで深海マコト(山本涼介)は大いに救われたことだろう。この間、御成(柳喬之)と月村アカリ(大沢ひかる)の結束が大いに固まってきていることも見逃せない。
ゴーストの身体は天空寺龍の力を得たことでオレンジ色から赤色に変わり、力も強力になった。その力はジャベルを呆気なく打倒した。
それにしても、ジャベルの今回の攻撃の意図があまりにも小役人風だったのは少々面白いところだった。彼は軍荼利を無駄にした責任を王子アラン(磯村勇斗)から追及されていることに苛立ち、汚名を返上して責任を回避するため、己の汚名の原因であるゴーストを消去したかっただけだった。それで、アランからは勝手な行動を起こさないように念を押されていたにもかかわらずアランの留守中に勝手に戦闘を始め、失敗したのだ。思うに、この敗戦はむしろ幸いではなかったろうか。もし勝っていたとしても、アランからは勝手な行動に関する責任を重ねて追及され続けたかもしれないから。
そしてアランにとって幸いだったのは、ジャベルから眼魂を没収しておいたこと。もし没収していなかったなら、その全てを天空寺タケルに奪われていたかもしれないから。
現時点では、英雄の眼魂十五個の内、八個が天空寺タケルの手中にある。三個を深海マコトが預かり、残る四個中の幾つかはアランが手にしていることになるのだろうか。